[II-O-15] 先天性QT延長症候群におけるICD植え込み適応
Keywords:Implantable Cardioverter Defibrillator, Long QT Syndrome, Sudden Cardiac Death
【背景】ICD植え込みが必要な疾患のうち、先天性QT延長症候群(LQTS)は約9%を占める。また小児突然死の約半数がLQTSによるとされ、小児のICD植え込み症例が増えているが、その適応は症例ごとに検討されている。
【目的】LQTS患者におけるICD植え込み適応を検討する。
【対象と方法】LQTS患者39名のうち、ICD植え込み適応クラスIまたはIIaである患者5名。植え込みの適応、実施時期と方法、経過を報告する。
【結果】ICD植え込みは3名。症例1 (LQT1/女)は17歳時にICD植え込み (経静脈) を施行(クラスIIa)。学校で4回(プール2、運動1、緊張1)の失神あり。β遮断薬内服下、17歳時に学園祭中に失神。母親によるCPRが施行され、教師によるAED装着間際に回復。植え込み後2年5か月間に、適切作動は1回(旅行中)。症例2 (LQT2/女) は27歳時にICD植え込み (経静脈) を施行 (クラスIIa)。β遮断薬、メキシレチン内服下に16歳時にTdP・失神あり。結婚後に本人より挙児休薬希望、家族より挙児反対あり。検討後にICD植え込み+ペーシングを行い、薬を減量中止。妊娠の経過は順調。出生児もLQTのためメキシレチン投与を行い、母子ともイベントなし。植え込み後3年7か月間にICD作動なし。症例3 (LQT3/男) は2歳時にICD植え込み(皮下)を施行 (クラスI)。メキシレチン内服下、1歳11か月時の午睡中にイベントあり。母によるCPR施行後、救急隊によるAEDが施行された。植え込み後7年4か月間に適切作動は5回(睡眠・安静時)。全例でICD植え込みによる感染やリードトラブル、誤作動なし。ICD植え込み未実施2名 (クラスI) のうち1名は新生児期VF既往のLQT2/女で薬物治療にて14年間イベントなし。もう1名は12歳時にVF既往のLQT1/男で、他疾患合併のため薬物治療でICD植え込み待機中。全例生存。
【結語】ICD植え込み症例では除細動やペーシングが行われ、植え込み適応は適切であった。ただし、時期や方法については症例ごとに検討が必要である。
【目的】LQTS患者におけるICD植え込み適応を検討する。
【対象と方法】LQTS患者39名のうち、ICD植え込み適応クラスIまたはIIaである患者5名。植え込みの適応、実施時期と方法、経過を報告する。
【結果】ICD植え込みは3名。症例1 (LQT1/女)は17歳時にICD植え込み (経静脈) を施行(クラスIIa)。学校で4回(プール2、運動1、緊張1)の失神あり。β遮断薬内服下、17歳時に学園祭中に失神。母親によるCPRが施行され、教師によるAED装着間際に回復。植え込み後2年5か月間に、適切作動は1回(旅行中)。症例2 (LQT2/女) は27歳時にICD植え込み (経静脈) を施行 (クラスIIa)。β遮断薬、メキシレチン内服下に16歳時にTdP・失神あり。結婚後に本人より挙児休薬希望、家族より挙児反対あり。検討後にICD植え込み+ペーシングを行い、薬を減量中止。妊娠の経過は順調。出生児もLQTのためメキシレチン投与を行い、母子ともイベントなし。植え込み後3年7か月間にICD作動なし。症例3 (LQT3/男) は2歳時にICD植え込み(皮下)を施行 (クラスI)。メキシレチン内服下、1歳11か月時の午睡中にイベントあり。母によるCPR施行後、救急隊によるAEDが施行された。植え込み後7年4か月間に適切作動は5回(睡眠・安静時)。全例でICD植え込みによる感染やリードトラブル、誤作動なし。ICD植え込み未実施2名 (クラスI) のうち1名は新生児期VF既往のLQT2/女で薬物治療にて14年間イベントなし。もう1名は12歳時にVF既往のLQT1/男で、他疾患合併のため薬物治療でICD植え込み待機中。全例生存。
【結語】ICD植え込み症例では除細動やペーシングが行われ、植え込み適応は適切であった。ただし、時期や方法については症例ごとに検討が必要である。