第51回日本小児循環器学会総会・学術集会

Presentation information

ポスター

3-01 その他

ポスター
一般心臓病学②

Fri. Jul 17, 2015 1:50 PM - 2:26 PM ポスター会場 (1F オリオン A+B)

座長:桑原 尚志 (岐阜県総合医療センター)

II-P-001~II-P-006

[II-P-001] 単独動脈管開存の兄弟例

堀口 泰典1, 宮本 朋幸2 (1.国際医療福祉大学 熱海病院 小児科, 2.横須賀市立うわまち病院 小児科)

Keywords:PDA, 兄弟例, コイル閉鎖

【目的】動脈管開存(PDA)単独の兄弟例を経験したのでその背景を検討し報告する。【症例1】現在7歳8か月の兄。主訴心雑音(LevineIII度汎収縮期雑音)心エコー図上最小径1mm未満(アンプラ径6.1mm)のPDAであった。6歳1ヶ月時心電図上電気軸+90度、正常範囲内。胸部XP上CTR51.4%であった。最小径が1mmとなった後6歳8か月時フリッパー5mm5巻き1個によるPDAコイル閉鎖術を実施された。(Krichenko分類type A )身体発育は6歳1か月時身長112.4cm、体重18.8kgと良好。【症例2】現在3歳7か月の妹。主訴心雑音(LevineIII度汎収縮期雑音)心エコー図上最小径0.9mm未満(アンプラ径5.3mm)のPDAを検出。心電図上電気軸+60度、正常範囲内。胸部XP上CTR51.0%であった。身体発育は3歳7か月時身長94.6cm、体重13.9kgで良好であった。【考案】この2例のPDAの形態は心エコー図上ほぼ一致していた。また現在までの臨床経過も同等であったことから、遺伝的要素がその発症機転として考えられる。単独のPDAの頻度は出生2500~5000人に1例、患者1人の同胞再現率は1.0~3.9%との報告がある。本2例は先天性風疹症候群ではないことからPDAの発症機転を考える上で貴重な症例と思われる【結論】1)PDAの兄弟例を報告した。2)形態、臨床経過もほぼ一致していたことから遺伝的要素がその発生機転と考えられた。3)今後両親のPDAの有無なども検討し報告したい。