第51回日本小児循環器学会総会・学術集会

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ポスター

3-01 その他

ポスター
一般心臓病学③

Fri. Jul 17, 2015 2:26 PM - 2:50 PM ポスター会場 (1F オリオン A+B)

座長:布施 茂登 (NTT東日本札幌病院)

II-P-007~II-P-010

[II-P-008] 傍膜様部心室中隔欠損における心室中隔瘤の検討 3Dエコーを用いて

菊池 豊 (芳賀赤十字病院 小児科)

Keywords:膜性部中隔瘤, 心室中隔欠損, 3Dエコー

【目的】傍膜様部心室中隔欠損は自然軽快することが知られており、その主要な要因の一つに膜性部中隔瘤(Membranous septal aneurysm;MSA)の形成が関与する。短絡量が少なくなるため手術適応がなく、その形態は十分に観察されていない。3Dエコーを用いてその形態を検討すること。
【方法】当院心臓外来でフォロー中の傍膜様部心室中隔欠損のうち膜様部中隔瘤形成が見られた12名。Philips社製iE33超音波断層装置を用い、2Dの観察にはS8-3、S12-4、3Dの観察にはX7-2トランスジュサーを使用した。2Dでは四腔断面にて心室中隔欠損(VSD)の観察および録画を行い、3DではFull Volumeを録画し、2D、3Dとも記録した動画を解析ソフトQLABを用い、オフラインで検討した。検討項目:MSAの形態および三尖弁との連続性。
【成績】12例の内訳 膜性部中隔瘤:三尖弁嚢=9:3。2Dと3Dの観察における形態診断の一致率(瘤または嚢形成 or Fishmouth状)全例一致。三尖弁との連続性 5例で2D、3Dの観察結果が不一致。
【結論】1.傍膜様部心室中隔欠損には膜性部中隔瘤の合併が多く、三尖弁嚢とは9:3の頻度の違いがあった。2.形態診断は2D、3Dで差は認められなかった。3.三尖弁との連続性は2Dでは判断を誤る可能性がある。4.以前の報告では三尖弁嚢が多いとするものがあり、3Dでの再評価が必要である。