第51回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

ポスター

1-10 心筋心膜疾患

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心筋症②

2015年7月17日(金) 14:20 〜 14:50 ポスター会場 (1F オリオン A+B)

座長:安田 東始哲 (やすだクリニック)

II-P-079~II-P-083

[II-P-080] 小児拡張型心筋症の予後予測に発症時腎機能は有用か?

山田 俊介, 小山田 遵, 島田 俊亮, 岡崎 三枝子, 豊野 学朋 (秋田大学大学院医学系研究科機能展開医学系 小児科学)

キーワード:拡張型心筋症, 腎機能, 予後予測

【背景】拡張型心筋症 (DCM) で発症時の臨床的項目が予後予測に有用とされるが, 人種や年齢による相違も報告されている.【目的】非二次性小児DCM例において, 発症時の臨床的項目と予後との関連を検討すること.【方法】2003-2014年に当院で新規診断された1か月以上18歳未満のDCM例を解析した. 解析項目として, いずれも発症時の年齢, 体表面積, 心胸郭比, QRS時間, 血漿B型ナトリウム利尿ペプチド (BNP), 高感度C反応性蛋白, 赤血球容積粒度分布幅 (RDW), 推算糸球体濾過量 (eGFR), 左室拡張末期径係数, 短縮率, 相対的左室壁厚, 左室心筋重量係数を検討した. 予後に関するエンドポイントは死亡及び心移植 (植込型補助人工心臓装着を含む) とした. 【結果】6例が対象となった. 女児83%で家族性は50%であった. 発症時の各項目値は年齢9 ± 5歳, 体表面積1.03 ± 0.42 m2, 心胸郭比64 ± 9%, QRS時間0.092 ± 0.016秒, BNP 1,794 ± 1,266 pg/ml, 高感度C反応性蛋白0.23 ± 0.2 mg/dl, RDW 13.7 ± 0.47 fL, eGFR 105 ± 17 mL/分/1.73m2, 左室拡張末期径係数42 ± 19 mm/m2, 短縮率中央値7% (2-29%), 相対的左室壁厚0.19 ± 0.08, 左室心筋重量係数197 ± 128 g/m2であった. 4 ± 3年の観察期間で4例がエンドポイントに達した (死亡2例, 心移植1例, 補助人工心臓装着1例). 全項目中, 発症時eGFRのみが生存群でエンドポイント到達群より低値であった (85 ± 6 vs. 116 ± 12 mL/分/1.73m2, p = 0.02).【結論】小児DCM例の検討で生存群は発症時の腎機能が死亡・心移植群より相対的に低値であった. DCMの予後予測指標は患者背景によって異なる可能性が示唆された.