第51回日本小児循環器学会総会・学術集会

Presentation information

ポスター

1-15 周産期・心疾患合併妊婦

ポスター
心疾患合併妊婦

Fri. Jul 17, 2015 2:20 PM - 2:50 PM ポスター会場 (1F オリオン A+B)

座長:城戸 佐知子 (兵庫県立こども病院)

II-P-089~II-P-093

[II-P-089] 妊娠可能年齢におけるファロー四徴術後症例のCPXの検討

畠山 欣也1, 春日 亜衣1, 堀田 智仙1, 高木 伸之2 (1.札幌医科大学 小児科学講座, 2.札幌医科大学 心臓血管外科)

Keywords:ファロー四徴, 術後遠隔期, 妊娠・分娩

【背景】手術成績の向上に伴い先天性心疾患における生命予後は改善している。しかし、同時に術後遠隔に様々な合併症の対処に苦慮することがある。特に女性は妊娠・分娩可能かどうかの判断に関して苦慮することがある。【目的】今回我々は、ファロー四徴術後の症例に関して妊娠を考慮する年齢に達した症例に対してCardio Pulmonary Exercise test(以下、CPX)を施行し、その結果について考察を加え報告する。【症例および方法】症例は、当院でフォローしている12例のファロー四徴術後の症例。CPXは、トレッドミル方式でramp modified protocolにより施行した。【結果】年齢は15歳から38歳(28歳±8歳)、うち合併症を有するものは、1例に完全房室ブロック、1例に術後左肺動脈閉鎖、1例に心室細動のためICD植え込み術が施行されていた。Peak VO2は、15.7から33.0(27.9±5.4)ml/min/kg、%Predictedは、48から99(80.1±15.4)%であった。12例中、結婚しているものは、6名でそのうち4例5回の、妊娠・出産があった。経膣分娩が4例、帝王切開が1例であった。妊娠希望で妊娠できなかった一例でPeak VO2が15.7ml/kg/minでPRが強く、RV volumeが大きく、右室流出路再建術を要した。【考案】ファロー四徴の術後症例でも様々な合併症があり、妊娠および分娩可能かどうかの判断に苦慮することがある。その判断の一つとしてCPXは有用であると考えられる。しかしながら、妊娠および分娩は排卵機能など内分泌の問題もあり様々な要因を考慮しなくてはならず今後も症例を積み重ね検討が必要である。