[II-P-145] 川崎病再発例の特徴について
キーワード:川崎病, 再発, 重症度
【目的】川崎病再発例の臨床像を把握すること。
【方法】当院における過去20年間の川崎病再発症例を集め初回時と再発時の臨床像を比較し、再発例の特徴について検討した。
【結果】この間経験した再発例は男児10症例、女児5症例の計15症例であった。発症間隔を比較したところ男児の方がやや長期であったが有意差はなく、季節性も認めなかった。各種検査値や原田スコアについても、初初時と再発時の比較では有意差は見られなかった。ただし治療に関しては、IVMPが初発、再発ともに1例ずつであり、初発時に血漿交換を要した症例が1例有ったが、この症例は再発時はIVIGのみで軽快し冠動脈後遺症は残さなかった。冠動脈後遺症に関しては、再発時に小動脈瘤を残した症例が1例あったが、治療抵抗性ではなくくすぶった症例であった。
【考察】川崎病再発例についてのこれまでの各施設からの報告では、一定の見解は得られていない。一方全国調査に基づいた報告では、初発時に年齢の低い患児、心後遺症を合併した患児、IVIGを多く投与された患児が再発しやすいとされており(柳川ら:1985、平田ら:2001)、近年のIVIG大量療法普及後の傾向について検討した須藤らの報告(2014)でも再発頻度はこれまでと同様であり、初発時重症例は再発のリスクファクターになりうると指摘している。各施設からの報告との相違などについて更に検討する予定である。
【方法】当院における過去20年間の川崎病再発症例を集め初回時と再発時の臨床像を比較し、再発例の特徴について検討した。
【結果】この間経験した再発例は男児10症例、女児5症例の計15症例であった。発症間隔を比較したところ男児の方がやや長期であったが有意差はなく、季節性も認めなかった。各種検査値や原田スコアについても、初初時と再発時の比較では有意差は見られなかった。ただし治療に関しては、IVMPが初発、再発ともに1例ずつであり、初発時に血漿交換を要した症例が1例有ったが、この症例は再発時はIVIGのみで軽快し冠動脈後遺症は残さなかった。冠動脈後遺症に関しては、再発時に小動脈瘤を残した症例が1例あったが、治療抵抗性ではなくくすぶった症例であった。
【考察】川崎病再発例についてのこれまでの各施設からの報告では、一定の見解は得られていない。一方全国調査に基づいた報告では、初発時に年齢の低い患児、心後遺症を合併した患児、IVIGを多く投与された患児が再発しやすいとされており(柳川ら:1985、平田ら:2001)、近年のIVIG大量療法普及後の傾向について検討した須藤らの報告(2014)でも再発頻度はこれまでと同様であり、初発時重症例は再発のリスクファクターになりうると指摘している。各施設からの報告との相違などについて更に検討する予定である。