[II-S10-01] New 3D Mapping System
Keywords:不整脈, 3d mapping, アブレーション治療
不整脈に対するカテーテルアブレーション治療は1990年代から行われるようになった。当時は透視による被曝時間は長く,心内心電図から不整脈の興奮回路を頭の中で構築する必要があった。2000年に最初の3D mapping system,CARTO UNIXが登場し,不整脈の興奮回路を三次元的に視覚化することが可能となった。カテーテルの位置情報を磁場を使ったセンサーで取得するため,被曝も軽減された。CARTO XPではCTによる3Dモデルでより精細な解剖を確認しながら不整脈回路を構築することが可能となった。現在使用されているCARTO 3ではエコーでリアルタイムの画像を確認しながらカテーテルの位置を確認できるようになり,多点同時mappingも可能になった。CARTO UNIVUによるさらなる透視軽減も可能となった。Ensite arreyは,2007年に登場した3D mapping systemで,当時のCARTOでは不可能だった,同時多点mappingを可能とした。Ensite NavXでは,複数の多極電極の位置情報,電位情報を取り込むことが可能である。どのようなアブレーションカテでも使用可能であることもCARTOにはない特徴の1つである。STEREOTAXISは,カテーテルの遠隔操作が可能となるシステムで,これまで手動の操作では到達できなかった部位にカテーテルを運搬することが可能となる。Rhythmiaは,自動で数千点の電位を自動解析し頻拍回路を描出することが可能となる最新の3D mapping systemである。それぞれのシステムに一長一短があり,切磋琢磨して技術革新が進んでいる。3D mapping systemを活用することにより透視ゼロで治療が完遂できるという報告も散見される。新しい3D mapping systemを御紹介し,不整脈カテーテル治療における3D mappingシステムの果たす役割について考察する。