[II-S11-02] Interventionにおける3D Rotational Angiographyの有用性
キーワード:3DRA, 三次元化, Intervention
【背景】対象病変の詳細な把握が大切なInterventionにおいて、三次元撮影はその精度を大きく向上させうるツールである。当院では、2013年より高速回転するフラットパネル・ディテクター(FPD)を用いた血管撮影法である3D Rotational Angiography(3DRA)を導入し、病変の立体的な把握およびInterventionに利用している。【目的および方法】当院で過去に3DRAを行った15例中、Interventionをおこなった7例(PAVSD2例、CoA2例、TOF、DORV、HLHS各1例)を対象とし、その適応、効果など有用性を報告する。【結果】Interventionの対象血管は肺動脈5例、大動脈2例で、5例でバルーン血管形成術、2例でステント留置を施行した。うち3例では、3DRA画像をもとに全セッションをsingle planeで完結した。全例で合併症なく手技を終えた。 【考察】3DRAは主に動脈性病変の描出に優れ、定量的解析、ワーキングアングルの選別、ロードマップとしての使用および再現性の高い治療効果判定が可能で、大動脈、肺動脈などの動脈性病変への評価・治療介入に有用である。三次元化により、従来の二方向血管撮影に比べて任意の角度からの立体的な病変観察や計測が可能となり、経験や想像に頼らないより客観的な診断・評価が可能と考えられる。X線を用いた三次元化には、本講演の主題である3DRAのほか、CTが挙げられる。CTは、周辺構造物が関与した狭窄性病変や肺静脈病変の評価により適すると考えられる。特に手技量の多いIntervention領域では、臨床的有効性と許容される被曝線量を考慮する必要があり両者を同時期に施行することは避けるべきである。両者の画像構成の特徴、被曝線量を考慮した選択についても述べる予定である。