第51回日本小児循環器学会総会・学術集会

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一般口演

1-07 カテーテル治療

一般口演-23
カテーテル治療

Sat. Jul 18, 2015 10:10 AM - 11:00 AM 第5会場 (1F アポロン A)

座長:
金 成海 (静岡県立こども病院)
北野 正尚 (国立循環器病研究センター)

III-O-21~III-O-25

[III-O-22] カテーテル閉鎖術を時間を置いて2回試みた二次孔心房中隔欠損の2例

原田 元, 石井 徹子, 森 浩輝, 朝貝 省史, 島田 衣里子, 富松 宏文, 杉山 央, 中西 敏雄 (東京女子医科大学 循環器小児科)

Keywords:心房中隔欠損, カテーテル治療, 成長

【背景】成長に伴う心房中隔欠損(ASD)の欠損孔径と、中隔(リム)の経時的変化は不明である。リムが成長するのであれば小児ASDカテーテル治療困難例でも待機的に待つことで留置可能となる可能性がある。ASDカテーテル治療における経食道心エコーを3年間隔で2回施行した2例を経験したので報告する。【症例1】4歳(身長97cm、体重15kg)で1回目、7歳(身長114cm、体重19kg)で2回目のカテーテル治療を試みた。1回目と2回目で欠損孔径は15×16mmが15×15mmと変化なかった。リムはIVC 4→4mm、posterior 6→9mm、right upper PV 9→10mm、SVC 8→12mm、superior 3→4mm、aortic0→1mm、atrio-ventricular valve 9→12mm、CS 5→7mmと各リムの伸びを認めた。心房中隔径は30×28mmが30×33mmと僅かに伸びを認めた。1回目は19mmのデバイスを使用しAo側が脱落するため留置断念したが、2回目は20mmのデバイスを選択し留置成功した。【症例2】7歳(身長119cm、体重20kg)で1回目、10歳(身長137cm、体重29kg)で2回目のカテーテル治療を試みた。1回目と2回目で欠損孔径は17×17mmが17×18mmと変化なかった。リムはIVC 5→6mm、posterior 4→6mm、right upper PV 10→18mm、SVC 11→13mm、superior 4→6mm、aortic0→0mm、atrio-ventricular valve 5→6mm、CS 5→8mmと各リムの伸びを認めた。心房中隔径は23×30mmが28×40mmに伸びを認めた。1回目と2回目ともに22mmのデバイスではAoを圧迫し、20mmではAo側が脱落するため留置断念した。【結論】成長に伴い心房中隔径とリムは伸びるが、欠損孔径は変わらないことがある。成長によりASOによるカテーテル治療が可能となることがある。