[III-P-012] 新病院移転に伴う新しい生理検査システムの構築
キーワード:生理検査, システム, 画像
【はじめに】生理検査部門で使用するモダリティは多岐にわたり,一元的な管理や電子カルテ化への対応に苦慮することがある.2014年11月の新病院移転に伴い,電子カルテと連動し動画像を含めた全検査結果を配信可能にした部門システムを構築した.今回は循環器部門に関するシステムの概要と有用性及び問題点について報告する.【システム構成】電子カルテシステム(以下HIS):HAPPY ACTIS(東芝),総合診断ネットワークシステム:HI-MEDION(以下H-M)(フクダ電子),心電図データマネージメントシステム:EFS-8800(フクダ電子).接続モダリティ:心電計,運動負荷検査装置,ホルター解析装置,肺機能検査装置(フクダ電子),呼吸代謝測定装置(ミナト医科学),超音波診断装置(GE,Philips),超音波解析装置(GE,Philips)【システム概要】HISからのオーダリング情報は,診断・検査目的なども含め全てH-Mに送信される.超音波検査装置はDICOM MWMにより患者情報を取得し,画像結果はH-M並びに各解析装置へ送信される.H-M端末にてレポートを展開,検査室内の装置からはDICOM SRにて計測値が直接レポートに取得できる.またPICU・NICU・病棟には部門システムのLANを配置し,機器を移動することなくH-M並びに各解析装置へ画像を送信できる環境がえられた.レポート及び動画を含めた画像結果が全てのHIS端末よりDICOM ViewerにてWeb参照可能となった.その他のモダリティはEFS-8800を介して患者情報を取得し,心電図,ストレス,ホルター,肺機能データはRawデータ,呼吸代謝データはjpeg送信によりHIS端末からEFS-Viewerを介して参照可能となった. 【まとめ】新システム導入により,循環器部門に関する生理検査結果は院内全てのHIS端末で参照可能となった.複数の診療科・多職種間で診断・病態把握のための情報共有が容易となり,業務効率が向上した.膨大なデータによるサーバーの負担やバックアップが今後の課題である.