第51回日本小児循環器学会総会・学術集会

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1-07 カテーテル治療

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カテーテル治療⑤

Sat. Jul 18, 2015 10:50 AM - 11:38 AM ポスター会場 (1F オリオン A+B)

座長:佐川 浩一 (福岡市立こども病院)

III-P-031~III-P-038

[III-P-032] 成人先天性心疾患に対するカテーテル治療、症例数・疾患・治療内容とその変化

小林 俊樹1, 葭葉 茂樹1, 小島 拓朗1, 清水 寛之1, 熊本 崇1, 安原 潤1, 住友 直方1, 枡岡 歩2, 宇野 吉雅2, 鈴木 孝明2 (1.埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科, 2.埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓外科)

Keywords:adult, IVR, CHD

【目的】2007年4月に開院となった当院の先天性心疾患(CHD)に対するカテーテル治療(IVR)の中で成人症例の比率及び、その治療内容について検討を行ったので報告する【対象及び方法】20歳以上の症例を成人症例とし、症例数や疾患内容の推移やその治療内容について検討を行った。【結果】2007年4月から2014年12月末までの総IRV数は約840例であった。内成人症例は113例であった。疾患別ではASD 94例、PDA 10例、肺動静脈瘻(PAVF)単独 2例、単心室(SV)系に合併したPAVF 2例、Fontan術後のVV shunt 1例、SV Stent(SVCとLPA) 1例、冠動静脈瘻に対するcoil閉鎖 1例、喀血合併のSVに帯するAPCA coilが1例であった。PDAの2例では大動脈弁疾患を合併しており、将来的に人工心肺を用いた手術が必要であるため、PDAによる人工心肺下の循環不全を予防する目的の依頼であった。【考案】初期の4年間はASDとPDAの症例のみであった。ASDは当初年間20例を超える成人症例数であったが、成人施設でもASOによるASD閉鎖が可能となった以降は年間10例弱となっている。しかしそれとは反比例して、徐々に当院にて特殊なIVRが試行可能な事が知られだし、院内だけでなく他院よりPAVFなどの疾患が当科へ直接紹介されてくるようになってきている。またFontan症例の遠隔期合併症へのIVRも徐々に増加してきている。成人症例の増加だけではなく、マクロコイルの発達やAmplatzer vascular plug(AVP)の登場により、より難しい治療でも可能になってきている事も原因と考えられた。【結語】治療機器の進歩により、IVRによりQOL向上が期待できる成人先天性心疾患症例が以前より増加している。機器の特性をよく理解し、積極的な治療を行うべきと考えられた。