[III-P-125] 胎児心エコーは地域の新生児死亡率改善に貢献できるか
Keywords:地域医療, 先天性心疾患, 胎児心エコー
【背景】周産期医療の進歩により現在日本の新生児死亡率は1000出生当たり0.9人と世界で最も低い水準を保っている。しかし、医療資源の乏しい地域においては都市部と比べ新生児死亡率が高い。鹿児島県の都市部では新生児死亡率 0.9であるのに対して離島地域では1.4となっている。
【目的】近年進歩の目覚ましい胎児心エコーを地域で行うことにより、新生児死亡率の改善に貢献できるか検証する。
【方法】後方視的に鹿児島県離島地域の新生児死亡と原因を調査し、胎児心エコーによる出生前診断に基づく母体搬送により新生児死亡が回避できたか検討する。
【結果】鹿児島県の報告によると、平成20-24年の離島地域の出生数は5437人/5年に対して、新生児死亡数7人/5年であった。この内、出生後早期の治療介入で救命できた可能性があるのは大血管転位症の1人であった。救命できていれば新生児死亡率は1.3から1.1まで減少し、全国平均に近い値となる。また、胎児心エコーの二次的な効果として、出生の時点で主要な先天性心疾患が否定されていることにより、新生児蘇生を躊躇せずに実施できる利点がある。
【結論】胎児心エコーを地域に普及させることにより、地域の新生児死亡率を減少できる可能性がある。
【目的】近年進歩の目覚ましい胎児心エコーを地域で行うことにより、新生児死亡率の改善に貢献できるか検証する。
【方法】後方視的に鹿児島県離島地域の新生児死亡と原因を調査し、胎児心エコーによる出生前診断に基づく母体搬送により新生児死亡が回避できたか検討する。
【結果】鹿児島県の報告によると、平成20-24年の離島地域の出生数は5437人/5年に対して、新生児死亡数7人/5年であった。この内、出生後早期の治療介入で救命できた可能性があるのは大血管転位症の1人であった。救命できていれば新生児死亡率は1.3から1.1まで減少し、全国平均に近い値となる。また、胎児心エコーの二次的な効果として、出生の時点で主要な先天性心疾患が否定されていることにより、新生児蘇生を躊躇せずに実施できる利点がある。
【結論】胎児心エコーを地域に普及させることにより、地域の新生児死亡率を減少できる可能性がある。