[III-TRO-12] 小児心臓カテーテル検査を受ける子どもへのプレパレーション導入の取り組み~IVRセンター・病棟看護師の連携を始めて~
キーワード:心臓カテーテル検査, プレパレーション, 連携
【はじめに】先天性心疾患をもつ子どもは、出生時より何度も心臓カテーテル検査(以下、心カテ)を行う必要がある。心カテを行う際には、前処置や心カテ後の安静など、子どもの協力なしには困難なこともあり、プレパレーションを行っている。以前はIVRセンターと病棟ではそれぞれが独立してプレパレーションに取り組んでいたが、より効果的に行うためには入院時からの継続した関わりが重要である。今回、IVRセンターと病棟看護師が連携したプレパレーションの取り組みの実際について報告する。【取り組みの実際】1.システム構築:合同勉強会を開催しプレパレーションの目的や効果の共通認識を図り、プレパレーション方法を検討。(病棟で心カテ前後の処置や状態を説明、IVRセンターで検査室・回復室の見学、麻酔導入・患肢の安静保持等の説明)2.子どもの情報共有:2歳半からの子どもを対象に、病棟看護師が事前にフェイスシートで子どもの準備性等の情報を得る、見学前にIVRセンター看護師に申し送り、見学後の子どもの反応を記録に残す。3.検査当日は見学を行ったIVRセンター看護師が心カテ、回復室を担当する。【結果・考察】事前に子どもと関わりを持ち、心カテ前から病棟看護師とIVRセンター看護師でアセスメントすることで抑制が必要か医師に提案することができ抑制が減少した。また、IVRセンター看護師が見学時に子どもに検査への心の準備をしてもらうために子ども・親の疑問や希望に対応することができた。しかし、心カテ終了後の子どもの反応や様子を記録に残すことが不十分であり、病棟看護師も勤務交代があるため継続した関わりが困難なこともある。先天性心疾患の子どもは繰り返し心カテを行うため、成長発達に合わせたプレパレーションが必要である。そのため今後、事例を重ねながらお互いの看護師間の連携を強化していき、子どもの心の準備につなげていきたい。