[III-TRP-14] 先天性心疾患手術を受ける子どもを持つ母親への関わり ―術前・術後の調査―
キーワード：先天性心疾患手術, 看護師, 母親
【背景】先天性心疾患は手術を必要とする場合が多く、母親は父親以上にストレスを生じやすい。看護師は母親との関わりにおいて価値観や経験知により対応しているが、看護師個々により違いがあるため母親の混乱、看護師への不信感へと繋がることもある。一方看護師も母親に関わっていく中で葛藤を抱えている。【目的】先天性心疾患手術を受ける子どもを持つ母親への術前・術後の看護師の関わりの実態を明らかにし、母親への関わりを検討する。【対象と方法】F病院の小児科混合病棟において先天性心疾患の子どもを受け持っている、又は受け持ったことがあり経験年数２年目以上の看護師16名。先行研究より自作質問用紙を作成し調査研究を行った。【結果・考察】アンケートの結果、術前では母親の不安・家族関係・生活状況の把握ができていないこと、またチーム内での統一した術前オリエンテーションができていないことが分かった。術後も術前同様、統一したチーム内での関わり、術後の説明用紙内容の不十分さを看護師が感じていることが分かった。母親の不安、生活状況、家族関係、疾患への理解をわからないまま関わるとコミュニケーションもうまくいかず、看護ケアが円滑に行えない。そのため術前からの情報収集と情報提供を行い、関わっていくことが重要である。またスタッフで共通認識を持ち母親に関わることで安心感を与え、信頼関係も築きやすいと考える。