第51回日本小児循環器学会総会・学術集会

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一般ポスター(多領域専門職部門)

3-01 その他

一般ポスター(多領域専門職部門)3
家族支援

Sat. Jul 18, 2015 9:35 AM - 10:00 AM ポスター会場 (1F オリオン A+B)

座長:青木 雅子 (東京女子医科大学)

III-TRP-11~III-TRP-15

[III-TRP-15] ICU入室中の小児心臓血管外科術後の母親の面会時の看護師に対するニード~経過に伴ったニードを明らかにして~

中山 幸恵, 橋本 幸枝 (福井循環器病院)

Keywords:ICU, 面会, 母親のニード

【背景】小児心臓血管外科術後は、クリティカルな状況にあり母親の不安は大きく患児同様十分な援助が必要となる。しかし知識・経験の差や時間の制約があることから適切なタイミングで十分な援助を提供できていない。【目的】心臓血管術後、ICUに入室中の子どもの母親の、看護師に対する経過に伴ったニードを明らかにする。【方法】1.調査対象:心臓血管外科手術を受け、ICUに入室する子どもの母親。2.調査期間:2014年9月~12月。3.調査方法:半構成的面接。入室時と退室時に1回30~40分程度個室にて面接行う。内容は許可を得て録音。4.調査内容:ICU面会時の子ども・母親に対する看護師の対応を含めた看護師への思いを尋ねた。5.分析方法:面接時のメモ及び録音内容より逐語録を作成、ニードに関する内容を抽出・整理し、カテゴリー化。6.倫理的配慮:当施設の倫理委員会で承認を得たのち、説明書を用いて説明、同意書に署名を得ることで同意を得た。【結果】入室時:≪情報提供≫・≪医療従事者の対応、態度≫≪環境面≫に関するニードがあった。退室時:≪情報提供≫≪環境面≫に加え≪新人看護師≫に関するニード・また≪医療従事者の対応、態度≫に関するニードでは不快感を与える項目が増加していた。【考察】入室時は術直後に調査しており、この時期は危機的状況下にある子どもの経過を最も重要と考えていたが、母親は看護師の声かけ、関わりを求めており、母親が求める情報を提供するとともに、思いを理解し積極的に関わり不安の軽減に努める必要がある。また、退室時は、面会回数も増え指導など関わりが増えたことで不快感を与える関わりが増えたと考えられ、押し付けや否定ではなく母親の意思を尊重し傾聴する姿勢を持つことが重要である【結論】面会は母親が術後の子どもと過ごせる貴重な時間であると再認識し、思いを尊重し傾聴する姿勢を持ち、経過に伴ったニードに合わせ看護を提供していく必要がある。