[ML04-01] 薬物性不整脈-最新の話題-
Keywords:薬物性不整脈, TdP, ICH
薬物がQT間隔を延長し、TdPといわれる致死性心室不整脈を誘発する病態を薬物性QT延長症候群という。ICH(日米EU医薬品規制調和国際会議)は、2005年5月、薬物性QT延長症候群の発生を回避するためのガイドライン(S7BおよびE14)をステップ4として調印し、非臨床試験・臨床試験の内容・役割を明確に規定した。これらのガイドラインは国内では2009年10月、厚生労働省医薬食品局からより強制力を有するステップ5として通知された。一方この間、S7Bには記載されていないQT延長発生の新しい機序として薬物によるイオンチャネルのトラフィッキング抑制作用やQT延長以外の機序を介して発生する薬物性不整脈の存在が明らかになってきた。薬物性不整脈の発生リスクを正確に評価するために、新しい予測システムの開発が求められている。本セッションでは、薬物性不整脈を取り巻く最新の話題を紹介する。