3:30 PM - 4:20 PM
[I-OR120-05] 右室流出路再建術にContegraを使用した18症例の検討
Keywords:RVOTR、Contegra、PS
【緒言】当院で右室流出路再建術(RVOTR)にContegraを使用した18症例の術後経過を検討した.
【方法】2013年6月1日から2015年5月31日までの2年間で,当院でContegraを用いてRVOTRを施行した18症例において,予後や合併症,再手術の有無などにつき検討を行った.
【結果】手術時年齢は6ヶ月~7歳9ヶ月(中央値2歳7ヶ月).原疾患はPA/VSD 5例,PA/VSD,MAPCAs 4例,TAC 3例,DORV 3例,TOF 1例,L-TGA,VSD,PS 1例,IAA(B) 1例と多岐に渡った. TOFの1例は,MVOPを用いてRVOTRを施行した症例の再手術であった.Contegra径は10例で16mm,8例で14mmを使用した.上記患者のうち,11例で当院にて術後心臓カテーテル検査を施行し,9例でbranch PSに対してバルーン拡張術を行った.合併症として,Conduit近位部の瘤状拡張(最大径がContegra弁輪径の1.5倍以上と定義)を4例,Conduit遠位端狭窄を1例に認めた.Conduit近位部の瘤状拡張を認めた4例は,RVP/LVP=0.75~1.6と高値の傾向にあった.瘤状拡張を認めた症例のContegra径は,3例が14mm,1例が16mmであり,14mmを使用した症例で有意に多かった.RVOTR前のPA bandingの有無や,術前心臓カテーテル検査のPA index値と術後合併症の有無には有意な相関を認めなかった.肺動脈分岐部狭窄,Conduit近位部瘤状拡張を認め,RVP/LVP=1.6と著明に高値であった1例で,術後1年9ヶ月でre-RVOTR(Yamagishi 16mm)を要した.術後死亡例は現時点で認めていない.
【結語】Contegra径が 14mmと小さな径を使用した症例,術後右室圧高値の症例は,Conduit近位部の瘤状拡張をきたすハイリスクとなり得る.
【方法】2013年6月1日から2015年5月31日までの2年間で,当院でContegraを用いてRVOTRを施行した18症例において,予後や合併症,再手術の有無などにつき検討を行った.
【結果】手術時年齢は6ヶ月~7歳9ヶ月(中央値2歳7ヶ月).原疾患はPA/VSD 5例,PA/VSD,MAPCAs 4例,TAC 3例,DORV 3例,TOF 1例,L-TGA,VSD,PS 1例,IAA(B) 1例と多岐に渡った. TOFの1例は,MVOPを用いてRVOTRを施行した症例の再手術であった.Contegra径は10例で16mm,8例で14mmを使用した.上記患者のうち,11例で当院にて術後心臓カテーテル検査を施行し,9例でbranch PSに対してバルーン拡張術を行った.合併症として,Conduit近位部の瘤状拡張(最大径がContegra弁輪径の1.5倍以上と定義)を4例,Conduit遠位端狭窄を1例に認めた.Conduit近位部の瘤状拡張を認めた4例は,RVP/LVP=0.75~1.6と高値の傾向にあった.瘤状拡張を認めた症例のContegra径は,3例が14mm,1例が16mmであり,14mmを使用した症例で有意に多かった.RVOTR前のPA bandingの有無や,術前心臓カテーテル検査のPA index値と術後合併症の有無には有意な相関を認めなかった.肺動脈分岐部狭窄,Conduit近位部瘤状拡張を認め,RVP/LVP=1.6と著明に高値であった1例で,術後1年9ヶ月でre-RVOTR(Yamagishi 16mm)を要した.術後死亡例は現時点で認めていない.
【結語】Contegra径が 14mmと小さな径を使用した症例,術後右室圧高値の症例は,Conduit近位部の瘤状拡張をきたすハイリスクとなり得る.