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[I-OR122-05] 先天性心疾患における睡眠時無呼吸症候群と危険因子の検討
Keywords:睡眠時無呼吸症候群、先天性心疾患、有病率
【背景】睡眠時無呼吸症候群(SAS)は心疾患患者で高頻度に生じることが知られているが、成人先天性心疾患(CHD)におけるSASについては不明な点が多い。【目的】CHD患者におけるSASの頻度と危険因子について検討する事。【方法】対象は、90人の非チアノーゼ性CHD患者(平均年齢39±16歳、16~82歳)。対象のNYHA機能分類はクラスI41名、IIが39名、IIIが10名。心疾患は、ファロー四徴症などの二心室修復後48名、未手術の心房中隔欠損24名、Fontan術後18名を含む。対象に簡易ポリグラフィを施行しApnea-hypopnea index (AHI)を評価し、SASの頻度と、関連する因子について検討した。【成績】SASの頻度はAHI ≧5で62%、AHI ≧15で27%であった。SASの重症度は軽症(5≦AHI<15)37%、中等症(15≦AHI<30)16%、重症(AHI≧30)9%であった。SASの内訳は閉塞性58%、中枢性4%であった。AHIはBody mass index (BMI)、男性、高血圧、ノルアドレナリンと有意な正相関を示した。AHIはNYHA分類、心疾患群間では有意差はなく、BNP値、心拍出量、中心静脈圧、肺動脈圧、肺動脈楔入圧、左室拡張末期圧とも有意な相関は示さなかった。多変量解析を施行した結果、BMI、高血圧、ノルアドレナリンがSAS(AHI≧5)に対する独立した危険因子であった。【結論】CHDでは比較的高頻度にSASが存在している可能性が示唆される。成人CHDのSAS患者に於いても、一般成人同様に肥満、高血圧、交換神経活動亢進が関連しておりその管理が重要と示唆される。