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[I-OR124-07] 手術介入回数と、phosphodiesterase-5阻害剤内服は、Glenn術後の体肺側副血管増多に関連する
Keywords:体肺側副血管、PDE5阻害剤、Glenn手術
【背景】Glenn(G)手術後の体肺側副血管(APCA)増多は心室へ容量負荷、ひいては房室弁機能異常に関与しうる。G術後のAPCA増多に寄与する因子は不明である。【方法】対象は当院で過去5年にGlenn循環にカテーテル検査(カテ)を行った101例 (男52例、体心室形態 右室:左室:両室型 50:30:21例)。ImageJ 1.50bソフトウェアを使用し、大動脈造影画像の、造影前と造影後期・静脈相前との「グレー値」の差を測定した。これを元に標識希釈法に準じ投与造影剤量や心拍出量で補正を行いAPCA量の半定量を仮定した。分位点でAPCA少量・中等量・多量の3群に分け、G術前、術後カテの血行動態指標、原疾患、手術介入、内服薬との関連につき検討した。【結果】患者背景として主心室が右室型 (p = 0.034)で、isomerism heartでない (p = 0.047)例でAPCAが多い傾向があった。G術前の血行動態指標に、群間での差は無かった(p>0.1)が、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(ACEI)内服例が多かった(p = 0.040)。G術後カテで、上大静脈圧が高く(p = 0.09)、肺動脈係数が小さく(p = 0.08)、Qp/Qsが高く(p = 0.09)、ACEI内服例が多い(p = 0.07)傾向があり、有意にphosphodiesterase-5(PDE5)阻害剤内服例が多く(p = 0.0016)、開胸手術回数が多く(p = 0.016)、G術後に弁形成/置換術を要した例が多かった(p = 0.036)。多変量解析では、手術回数(p = 0.043)とPDE5阻害剤内服(p<0.01)が独立したAPCA増多因子であった。【結語】手術介入による炎症とPDE5阻害剤内服はGlenn術後のAPCA増多に寄与する可能性がある。