The 52st Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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一般口演

川崎病・冠動脈・血管-3

一般口演1-28(I-OR128)
川崎病・冠動脈・血管-3

Wed. Jul 6, 2016 10:30 AM - 11:20 AM 第D会場 (オーロラ イースト)

座長:
津田 悦子(国立循環器病研究センター 小児循環器科)

I-OR128-01~I-OR128-05

10:30 AM - 11:20 AM

[I-OR128-05] 川崎病急性期の心血管病変に浸潤するマクロファージ形質

横内 幸, 榎本 泰典, 大原関 利章, 伊原 文恵, 直江 史郎, 高橋 啓 (東邦大学医療センター大橋病院 病理診断科)

Keywords:川崎病、冠状動脈炎、マクロファージ

【背景】急性期川崎病の冠状動脈炎および心筋炎では、マクロファージ(Mφ)が多数浸潤することが特徴である。Mφは、冠状動脈をはじめとする血管壁のみならず、心外膜にも広範に認められ、心筋層内では血管の走行に沿って心筋間質に浸潤する。近年、活性化Mφには少なくともM1とM2の2種類のサブタイプが存在することが明らかとなったが、川崎病急性期に血管壁や周囲結合織に浸潤するMφの形質についての病理組織学的検討はまだなされていない。【目的】急性期川崎病の心血管病変に浸潤するMφの形質を明らかにする。【対象】発症後6日~38日の急性期川崎病剖検例13例。【方法】冠状動脈が含まれる心臓のパラフィン包埋切片について、汎マクロファージマーカーとしてCD68、M1MφマーカーとしてCD80、M2MφのマーカーとしてCD163、CD204の免疫染色を行った。【結果】全例において、血管壁、心外膜ともにCD163+MφあるいはCD204+Mφが浸潤していた。血管壁より心外膜のほうがCD163高発現を示し、M2分化が強い傾向を示した。【考察】6~38病日の急性期川崎病で浸潤するMφはM2Mφであり、Th2優位の免疫状態下にある可能性が示唆された。