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[I-OR128-05] 川崎病急性期の心血管病変に浸潤するマクロファージ形質
キーワード:川崎病、冠状動脈炎、マクロファージ
【背景】急性期川崎病の冠状動脈炎および心筋炎では、マクロファージ(Mφ)が多数浸潤することが特徴である。Mφは、冠状動脈をはじめとする血管壁のみならず、心外膜にも広範に認められ、心筋層内では血管の走行に沿って心筋間質に浸潤する。近年、活性化Mφには少なくともM1とM2の2種類のサブタイプが存在することが明らかとなったが、川崎病急性期に血管壁や周囲結合織に浸潤するMφの形質についての病理組織学的検討はまだなされていない。【目的】急性期川崎病の心血管病変に浸潤するMφの形質を明らかにする。【対象】発症後6日~38日の急性期川崎病剖検例13例。【方法】冠状動脈が含まれる心臓のパラフィン包埋切片について、汎マクロファージマーカーとしてCD68、M1MφマーカーとしてCD80、M2MφのマーカーとしてCD163、CD204の免疫染色を行った。【結果】全例において、血管壁、心外膜ともにCD163+MφあるいはCD204+Mφが浸潤していた。血管壁より心外膜のほうがCD163高発現を示し、M2分化が強い傾向を示した。【考察】6~38病日の急性期川崎病で浸潤するMφはM2Mφであり、Th2優位の免疫状態下にある可能性が示唆された。