08:40 〜 09:30
[I-OR130-03] 非小児専門病院における来院時心肺停止小児例の実際と保護者に対する小児の蘇生講習の取り組み
キーワード:蘇生教育、来院時心肺停止、非小児専門病院
【目的】非小児専門病院である当院で、来院時心肺停止(CPAOA)小児例の実際及び保護者に対する小児の一次救命処置(BLS)講習の意義と課題について検討する。
【方法】1)2001年以降15年間の16歳未満のCPAOA症例について診療録から後方視的に検討する。
2)保護者に対する小児BLS講習への取り組みの意義と課題につき、受講者/スタッフアンケートから検討する。
【結果】1)過去15年間の16歳未満のCPAOAは16例(同時期CPAOA全体の1%)。年齢は中央値1.3歳(2.7月~14歳)。先天性心疾患6/16例(38%)。生存退院2/16例(13%)で、いずれも目撃のある心停止で直ちに保護者によるbystander CPRが行われた。1例は13歳、TGAスイッチ後の胸部打撲で、CPR47分を経て蘇生、ICD移植後、後遺症なく独歩退院。1例は1.3歳、単心室症、誤嚥からのCPAで、胃瘻造設後に在宅療法へ移行。本例は、2)の受講者によりbystander CPRを施行された。
2) 2014/5~2015/11、保護者を対象に4回の小児BLS講習を行った。ポスター掲示にて受講者を募集し、ICU/病棟看護師・医師から有志でスタッフを募った。参加者合計25名、スタッフ18/のべ30名。参加者は母親21/25名、両親での参加が2組。半数がBLS講習未経験、残り半数も小児に関しては未経験だった。受講後アンケートでは、「実践できそう」「多分できそう」が25/25例(100%)、自由記述では「家庭内・周囲に広めたい」「繰り返し受講したい」「父親も一緒に参加したい」の意見が目立ち、継続する意義があると思われた。有志スタッフはICU看護師が主体で、小児を対象としたBLS講習経験者6/18(33%)人。「組織のバックアップ体制」「マンパワー」「スタッフ教育」が課題として挙げられた。
【結論】CPAOA小児例は割合は少ないが、心疾患例が多く、bystander CPRから救命された例もあり、非小児専門病院でも、院内外で小児BLSに対する関心を高める必要があると考えられた。
【方法】1)2001年以降15年間の16歳未満のCPAOA症例について診療録から後方視的に検討する。
2)保護者に対する小児BLS講習への取り組みの意義と課題につき、受講者/スタッフアンケートから検討する。
【結果】1)過去15年間の16歳未満のCPAOAは16例(同時期CPAOA全体の1%)。年齢は中央値1.3歳(2.7月~14歳)。先天性心疾患6/16例(38%)。生存退院2/16例(13%)で、いずれも目撃のある心停止で直ちに保護者によるbystander CPRが行われた。1例は13歳、TGAスイッチ後の胸部打撲で、CPR47分を経て蘇生、ICD移植後、後遺症なく独歩退院。1例は1.3歳、単心室症、誤嚥からのCPAで、胃瘻造設後に在宅療法へ移行。本例は、2)の受講者によりbystander CPRを施行された。
2) 2014/5~2015/11、保護者を対象に4回の小児BLS講習を行った。ポスター掲示にて受講者を募集し、ICU/病棟看護師・医師から有志でスタッフを募った。参加者合計25名、スタッフ18/のべ30名。参加者は母親21/25名、両親での参加が2組。半数がBLS講習未経験、残り半数も小児に関しては未経験だった。受講後アンケートでは、「実践できそう」「多分できそう」が25/25例(100%)、自由記述では「家庭内・周囲に広めたい」「繰り返し受講したい」「父親も一緒に参加したい」の意見が目立ち、継続する意義があると思われた。有志スタッフはICU看護師が主体で、小児を対象としたBLS講習経験者6/18(33%)人。「組織のバックアップ体制」「マンパワー」「スタッフ教育」が課題として挙げられた。
【結論】CPAOA小児例は割合は少ないが、心疾患例が多く、bystander CPRから救命された例もあり、非小児専門病院でも、院内外で小児BLSに対する関心を高める必要があると考えられた。