08:40 〜 10:10
[I-S06-01] 胎児心臓病診断のピットホール―予想外の出生後経過から学んだこと
心疾患の胎児診断の目的は主に、胎児診断に基づく分娩施設の選定と両親へのカウンセリング、および出生直後より治療介入を要する疾患の分娩・治療計画を行うことにある。その目的達成にためには、疾患の診断のみならず重症度評価および、長期的な治療方針と予後の予測が重要である。この2点に関して、当院にて胎児診断および出生後の管理を行った症例のうち、出生前の判断と出生後の経過が大きく異なった症例を検討する。扱う疾患は以下の通りである。
・新生児期の経過について
出生直後に手術やインターベンションを要するTGAおよびTAPVD、単心室疾患における肺動脈狭窄および冠動脈の評価、血管輪など
・長期的予後予測について
二心室のある疾患についての二心室修復の可否(DORV, 心内シャントを伴わないborderline LV)、Heterotaxyの診断、心筋症、心外合併症など
以上のような予期しない出生後経過は、一定の頻度で発生すると考えられる。新たな指標を導入し予後予測の精度を高める必要のあることはもちろんであるが、予測される予後に幅があることをしっかり認識した上で、より重症な場合に備えた準備と、丁寧なカウンセリングが重要であると考えられる。
・新生児期の経過について
出生直後に手術やインターベンションを要するTGAおよびTAPVD、単心室疾患における肺動脈狭窄および冠動脈の評価、血管輪など
・長期的予後予測について
二心室のある疾患についての二心室修復の可否(DORV, 心内シャントを伴わないborderline LV)、Heterotaxyの診断、心筋症、心外合併症など
以上のような予期しない出生後経過は、一定の頻度で発生すると考えられる。新たな指標を導入し予後予測の精度を高める必要のあることはもちろんであるが、予測される予後に幅があることをしっかり認識した上で、より重症な場合に備えた準備と、丁寧なカウンセリングが重要であると考えられる。