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[II-OR104-01] 本邦の多施設間レベルII 胎児心臓超音波検査登録について
キーワード:胎児心臓病、心エコー、多施設間研究
背景】我が国では学会が主体となってレベルII胎児心臓超音波検査を多施設間オンライン登録している。世界的に見ても貴重なシステムで検査の状況を常に把握している。現在、総数20000件以上に登る。【対象と方法】2004年10月1日より2015年11月13日に登録されたレベル(II)胎児心臓超音波検査21907件。経年変化数、各県の登録数、疾患分類別の検査割合等を調べて解析した。【結果】経年的に登録は増加、2009年頃まで1500-2000件前後だったものが近年は4000件に登り、疾患分類では先天性心疾患が10180件46%、正常が36%、不整脈が6%、心外異常7%で経年的変化はない。各県の登録数は、大阪、東京、京都、長野がそれぞれ3565、3244、2992、2111件だが、18県は50件に満たない。先天性心疾患の内訳では、VSD1699件(8%)、SRV561件、SLV 123件、DORV979件、HLHS832件、AVSD843件、TOF856件で、四腔断面の異常を示すものが多いのが特徴であった。しかし、dTGA554件(2.5%)、CoA441件、IAA146件と診断が難しいとされるものでは少なく、TAPVCはわずか58件(0.3%)であった。経年的にみると年毎の総件数に対するCoAの検査の割合はやや上昇傾向(約1→約2.5%)だがTGA(約2-3%),TAPVC(約02-0.5%)は横ばいであった。不整脈についてはPAC546件(2.5%)、完全房室ブロック130件等であった。【結語】登録は順調に増加しているが、疾患差、地域差のある検査状況を改善してゆく必要がある。