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[II-OR202-02] Non confluent PAを伴った単心室症例に対して自己心膜ロールを用い, 肺動脈形成術を行った症例の検討
キーワード:non confluent PA、自己心膜ロール、肺動脈形成術
【背景】Non confluent PAを伴った単心室症例に対して肺動脈形成術を行う際, 直接吻合, 自己心膜や人工血管等を用いて再建する方法があるが, 特に左右肺動脈間の距離が離れている場合, 再建方法は様々である.【目的】当施設では左右の連続性のないNon confluent PAを伴った単心室症例に対して自己心膜ロールを用い, 肺動脈形成術を行っている. 今回自己心膜ロールを使用し肺動脈再建を行った5症例について検討した.【結果】全症例において両側の体肺動脈短絡術(BTs)を経て, 肺動脈再建を施行している. 肺動脈再建前心臓カテーテル検査結果はRPA径10.2±1.5mm, LPA径9.9±3.8mm, RPAP13±4.4mmHg, LPAP13.4±2.6mmHg, 両側肺動脈間距離28.7±2.1mmであった. 肺動脈形成術時の年齢は2.2±0.5歳, 体重は9.8±1.1kgであった. 自己心膜ロールの周径は14-15mmで作成した. 同時手術としてBDGを4例, BTsを1例に行った. 5例中4例のTCPC後心臓カテーテル検査結果はRPA径10.8±1.4mm, LPA径8.4±0.7mm, RPA圧11.5±0.9mmHg, LPA圧12.0±0.7mmHgであった. 1例は狭窄を生じ, ステントを留置を必要とした.【結論】Non confluent PAを伴った単心室症例に対して自己心膜ロールを用い, 肺動脈形成術を行った症例は手術死亡, 遠隔死亡ともに認めておらず経過は良好であるが, 吻合部狭窄を発生させない工夫を検討していく必要がある.