10:25 〜 11:55
[II-S12-01] コンピュータを用いた血流動態シミュレーションの概要と役割
本文 近年の様々な科学技術の進歩のため小児循環器領域において様々なシミュレーションが可能になっているが、本シンポジウムを始めるにあたって、コンピュータを用いた血流シミュレーションについてその概要を手短にわかりやすく説明する。
コンピュータを用いた流体解析技術はCFD (computational fluid dynamics)と呼ばれ、流体の方程式を解き、圧力と流速の分布を時々刻々と求める計算技術である。これに血液の物性値を代入し、関心領域となる血管の断端面の出入口に生理学的に想定される血流速度(流量)や血圧、血管抵抗などを代入すると、血流動態を詳細に評価するシミュレーションができる。これまでFontan手術での吻合部での血流の衝突を可視化して評価したり、大動脈再建術後の血流がもたらす心臓・血管への力学的なストレスを計測されたり、仮想的にコンピュータ・グラフィックス技術を用いて血管形状を変形させてCFD解析を行うことにより手術後の血流をすいていするような仮想手術シミュレーションが可能になったりする。
その結果、本講演では小児循環器領域の中でCFD血流解析シミュレーションがなされた報告事例を紹介し、今後担いうるシミュレーション医学としての役割について議論したい。
コンピュータを用いた流体解析技術はCFD (computational fluid dynamics)と呼ばれ、流体の方程式を解き、圧力と流速の分布を時々刻々と求める計算技術である。これに血液の物性値を代入し、関心領域となる血管の断端面の出入口に生理学的に想定される血流速度(流量)や血圧、血管抵抗などを代入すると、血流動態を詳細に評価するシミュレーションができる。これまでFontan手術での吻合部での血流の衝突を可視化して評価したり、大動脈再建術後の血流がもたらす心臓・血管への力学的なストレスを計測されたり、仮想的にコンピュータ・グラフィックス技術を用いて血管形状を変形させてCFD解析を行うことにより手術後の血流をすいていするような仮想手術シミュレーションが可能になったりする。
その結果、本講演では小児循環器領域の中でCFD血流解析シミュレーションがなされた報告事例を紹介し、今後担いうるシミュレーション医学としての役割について議論したい。