The 52st Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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一般口演(多領域専門職部門)

一般口演(多領域専門職部門)01(II-TOR01)

Thu. Jul 7, 2016 8:40 AM - 9:20 AM 第F会場 (シンシア サウス)

座長:
本多 有利子(自治医科大学とちぎ子ども医療センター )

II-TOR01-01~II-TOR01-05

8:40 AM - 9:20 AM

[II-TOR01-02] アセトアミノフェンの術後疼痛に対する有効性

菅原 真美, 新井 聡美, 高山 志乃, 佐藤 里絵子 (埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓ICU)

Keywords:アセトアミノフェン、術後疼痛、小児

【はじめに】小児、特に新生児・乳児は意識下での安静を保つことほぼ不可能である。術後は、安静・安楽・安全性を十分に考えた管理が必須であり、小児の術後鎮痛管理を適切に行うことの重要性は多くの文献により取り上げられている。A病棟では術後、循環動態の安定を図るため、デクスメデトミジン塩酸塩とミダゾラム投与による鎮痛・鎮静及びこれらと併用して鎮静坐薬を使用した安静管理を行っていた。さらにアセトアミノフェンによる鎮痛効果を期待し2014年よりアセトアミノフェンの静注投与を導入した。アセトアミノフェンは術後疼痛に対する有効性と安全性について報告されており副作用が少なく新生児期から使用することができるため、小児の術後に鎮痛目的にて使用されていることが多い。このアセトアミノフェンの静注投与により鎮静剤の使用頻度が減り、過剰な鎮静を避けることができたのではないかと考えた。そこで今回、乳児期における心室中隔欠損閉鎖術後の児を対象にアセトアミノフェンの定期静注投与導入前後の鎮静剤の使用状況について後ろ向き調査を行った。【方法】2013年~2015年にA病棟に入院となった心室中隔欠損閉鎖術後の乳児を対象にアセトアミノフェンの定期投与を行った群、行わなかった群にわけその中で鎮静剤の使用状況と関連性を調査した。【結果及び考察】術後アセトアミノフェンの定期静注投与を行った群の方が行わなかった群よりも鎮静剤を投与することが少ない傾向にあった。今後小児の疼痛管理において疼痛・鎮静スケールを用いての鎮痛・鎮静レベルを評価し最小限の薬剤によって適切な鎮痛・鎮静の管理を行っていく必要がある。