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[II-TOR01-04] CCUにおける体圧分散用具使用による背部、仙骨部褥瘡予防の現状と課題
キーワード:CCU、体圧分散用具、褥瘡
CCUにおける体圧分散用具使用による背部、仙骨部褥瘡予防の現状と課題背景A病院CCU病棟では2013年度、褥瘡発生が最も多かった部位は背部、仙骨部であった。そこで体圧分散用具使用基準と体圧分散用具選択基準を設け実施したところ、実施後6カ月で褥瘡発生件数15件のうち2件と減少した。目的2013年に発生した褥瘡に共通するハイリスク要因を有する項目を抽出する。その項目に該当する事例の体圧を測定し、設けた基準が適切であるかを実証する。研究方法対象:入室患者のうち以下の条件に2個以上該当し家族から同意を得られた患者。<体重1Kg未満、術後1日目以降も筋弛緩剤を使用している、ECMO使用または開胸している、すでに背部に褥瘡がある>期間:2015年6月から2015年11月。方法:対象患者の背部と仙骨部(臀部)の体圧を携帯型接触圧力測定器パームQ(ケープ社)を使用し測定し、体圧値、体重等のデータを収集する。結果対象者全員、体位変換に替わる1~2時間おきに患者の頭部と背部に手を入れ長時間の圧迫を分散、予防するケア(以下除圧と称す)も行われていた。体圧分散器具を使用し体圧を測定した9名の背部体圧の平均値は8.7mmHg、臀部体圧の平均値は7.5mmHgであった。対象者全員に体圧分散マットレスを使用しており背部、臀部(仙骨部)褥瘡は発生しなかった。考察今回の対象者は全員ECMO使用や開胸中、または筋弛緩剤使用中など安静を保たなければならない状態にあり、褥瘡を予防するポジショニングを行うことはできなかったが、対象者に合ったマットレスの選択と、除圧を行ったことにより褥瘡発生を回避できたのではないかと考える。対象者は褥瘡発生するといわれている毛細血管圧や乳児期背部体圧の平均21.5mmHg以下を保つことができていた。結論患者にあったマットレスの選択と除圧に努め、体圧値を低値に保つことが褥瘡予防の一因となる。