The 52st Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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一般口演(多領域専門職部門)

一般口演(多領域専門職部門)07(II-TOR07)

Thu. Jul 7, 2016 5:20 PM - 6:00 PM 第F会場 (シンシア サウス)

座長:
千田 英理子(日本医科大学付属病院 看護部)

II-TOR07-01~II-TOR07-04

5:20 PM - 6:00 PM

[II-TOR07-01] 成人先天性心疾患多職種カンファレンスによる支援の試み

森貞 敦子1, 脇 研自2, 荻野 佳代2, 林 知弘2, 新垣 義夫2 (1.大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院 小児病棟, 2.大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院 小児科)

Keywords:成人先天性心疾患、多職種連携、移行支援

【背景】A病院では、2013年4月より成人先天性心疾患患者の支援のあり方を模索し、小児科・循環器内科合同でのカンファレンス(以下カンファレンス)を開催してきた。その内容について検討を行ったので報告する。 
【目的】カンファレンス内容を分析し、総合病院における成人先天性心疾患患者支援の実態と課題を明らかにする 
【方法】 
調査期間:2013年4月~2016年1月 
調査内容:カンファレンス回数・検討した内容・患者の概要・医療者のかかわり 
倫理的配慮:患者のデータは全て記号化し、個人情報の取り扱いに留意した 
【結果】調査期間内にカンファレンスは22回開催した。参加職種は小児科医師、循環器内科医師、専門看護師(小児看護、急性・重症患者看護、慢性疾患看護)であった。カンファレンス内容は、移行システムの検討と患者の情報共有および支援の検討の2つに大別された。移行システムの検討は、移行を見越した患者の問診表の作成などがあった。カンファレンスで検討された患者総数は43名であった。小児科から相談した患者は38名で、実際に循環器内科を受診した患者はそのうち4名であった。カンファレンスをきっかけに看護介入を行ったのは10名であった。また、カンファレンスは、受診不定期もしくは中断している患者の発見にもつながり5名を確認した。 
【考察】カンファレンスは、臨床で生じた問題を持ち寄る場所となっていた。開催してから2年半が経過しているが、移行ありきでかかわっておらず、実際に移行した患者は少なかった。その一方で、看護介入のきっかけや、受診中断患者の発見、移行にむけてのシステム作りの機能も有していると考える。今後は、外来看護師やMSW、産科領域の医療者の参加など、更なる多職種での連携および、現在小児期にある患者へのかかわりにも活かしていくべきであると考える。