ポスターセッション（P04）
染色体異常・遺伝子異常2

[P04-04] 兵庫県立こども病院小児心臓センターにおいて外科的治療介入を行った１３トリソミーの４例

^○富永 健太, 城戸 佐知子, 田中 敏克, 藤田, 小川 禎治, 亀井 直哉, 三木 康暢, 祖父江 俊樹, 平海 良美, 谷口 由記 (兵庫県立こども病院 循環器科)

Keywords:１３トリソミー、染色体異常、QOL

【背景】13トリソミーは先天性心疾患/多発奇形/精神運動発達遅滞、等を認める予後不良な染色体異常疾患である。出生時に蘇生処置や積極的な治療介入を行わないという、非積極的な医療対応がなされることもある。最近は医療施設によっては積極的な治療介入が行われる事も多いが、依然として積極的な治療介入を行わない施設も存在すると思われる。近年は合併する先天性心疾患に対する治療介入の報告なども散見される。【目的】当院小児心臓センターにて外科的治療介入を行った13トリソミー４例の臨床経過/予後を明らかにする。【対象/方法】対象は2010年1月～2015年12月の期間に当院小児心臓センターにて外科的治療介入を行った４例で、診療録を用い後方視的に検討した。【結果/予後】[症例１] 13トリソミー、両大血管右室起始/肺動脈狭窄/心房中隔欠損/動脈管開存、臍帯内ヘルニア：動脈管閉鎖術/肺動脈絞扼術；非開心姑息術、呼吸器離脱/在宅医療へ。[症例２] 13トリソミー、大動脈縮窄/心室中隔欠損/心房中隔欠損、臍帯ヘルニア：大動脈弓修復術/肺動脈絞扼術；非開心姑息術、呼吸器離脱/在宅医療へ。[症例３] 13トリソミー、心房中隔欠損/僧帽弁閉鎖不全：心房中隔欠損閉鎖術；開心根治術、呼吸器なし。在宅医療へ。[症例４] 13トリソミー、両大血管右室起始/肺動脈狭窄/動脈管開存：動脈管閉鎖術/肺動脈絞扼術；非開心姑息術、呼吸器離脱/在宅医療を目指している。【考察】13トリソミーという予後不良疾患であるが、先天性心疾患に対する外科的治療介入にて、児のQOLの改善が得られている。今回の症例では周術期の死亡症例は認めず、人工呼吸からの離脱を得られた症例も認めた。予後不良疾患であるが、心疾患に対する外科的治療介入にてQOL改善を得られる可能性があると考えられた。