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[P12-04] 極低出生体重児における3D超音波計測による左房容積の推移
Keywords:左房容積、3D心臓超音波検査、極低出生体重児
【始めに】未熟児の動脈管管理の管理ではLA/AOとして左房の大きさが評価されてきた。このように左房容積は未熟児の循環管理に重要と考えられている。そこで今回、極低出生体重児(VLBWI)における3D心臓超音波検査による左房容積解析をおこなったので報告する。【対象】2012年10月~2013年12月、当院NICUに入院した出生体重1500g未満の極低出生体重児でAppropriate for Date(AFD)である12例 出生体重1382~706g(中央値 1200g)、在胎週数31週3日~25週6日(中央値 29週3日)【方法】PhillipsのIE33を用いて、心尖部四腔断面像から、X7-2のプローベを用いFull volumeを記録した。それを、Q Labを用いて左房の拡張末期容積(LAd)および、収縮末期容積(LAs)をオフラインで計測した。ドップラー法により左室流入血流速度を記録し、拡張早期血流速度(E)、心房収縮期血流速度(A)および、左室流出路血流速度により心拍出量(CO)を計測した。組織ドップラー法により、僧帽弁輪の拡張速度を記録し、拡張早期移動速度(E’)、心房収縮期移動速度(A’)を計測した。またM mode法により左室拡張末期径(LVIDd)を測定した。これを、生後12時間、24時間、48時間、96時間でおこなった。【結果】LAs(ml/kg)は十二時間 0.46±0.16、二十四時間0.39±0.13、四十八時間0.43±0.122、九十六時間0.39±0.18と減少する傾向をしめした。LAs はAおよびA’との正の相関関係があり、Aとはy=33.5+30.5x, (r=4.48 p<0.05)A’とはy=3.67+3.56x, (r=3.44 p<0.05)であった。LAsはCOとも正の相関関係をしめしたy=3.67+3.56x, (r=3.44 p<0.05) 。LA sを従属変数としE/E’, LVIDd, CO, E, A, を独立変数とした重回帰分析ではCOが有意な変数として抽出された。【結語】3Dによる左房容積が、VLBWIの循環動態を理解するのに役に立つと思われた。