The 52st Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスターセッション

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ポスターセッション(P12)
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Fri. Jul 8, 2016 1:50 PM - 2:40 PM ポスター会場 (天空 ノース)

座長:
豊野 学朋(秋田大学医学部附属病院 小児科)

P12-01~P12-08

1:50 PM - 2:40 PM

[P12-07] 無症状の小児期ファロー四徴症術後症例における右室の収縮および拡張機能

井上 奈緒, 森 善樹, 磯崎 桂太朗, 村上 知隆, 金子 幸栄, 中嶌 八隅 (聖隷浜松病院 小児循環器科)

Keywords:TOF、RV function、echocardiography

【背景】ファロー四徴症(TOF)術後症例では経年的に右室機能が低下し、右室機能低下が不可逆になる前に肺動脈弁置換術などの再手術が薦められているが、その時期は不明である。【目的】治療介入の必要な右室機能低下を来す時期の検討を最終目標に、第一段階として無症状の小児のTOF術後症例で心エコーを用いて右室収縮、拡張機能を評価すること。【方法】対象は当院で施行したエコー検査を施行したTOF術後症例(T群)17例とコントロール(C群)17例。保存データをもとにretrospectiveに各指標を算出、評価した。収縮機能の評価としては右室自由壁のS’と三尖弁輪部収縮移動距離(TAPSE)、拡張機能の指標としてE’, E/E’、その両者の指標としてTei indexを検討項目とした。p<0.05以下を有意とした。【結果】T群の術後年数は中央値4.4年で、T群、C群で評価年齢はそれぞれ中央値6.0歳 (2.2-17.3歳)、5.2歳(0.1-13.2歳)と評価年齢に差はなかった。S’はT群で7.5±2.3cm/s、C群で10.9±1.3cm/sと有意に低下しており、TAPSEはT群で13.9±3.3mm、C群で17.4±2.8mmとT群で低下傾向にあった(p=0.09)。E’はT群で11.4±2.8cm/s、C群で13.8±2.8cm/sとT群で低い傾向にあり(p=0.22)、E/E’はT群で5.4±1.3、C群で3.9±0.9とT群で有意に高かった。Tei indexはT群で0.42±0.06、C群で0.37±0.07とT群で有意に高値であった。【結論】無症状でも、TOF患者では術後4~5年の比較的早期から右室の収縮機能、拡張機能はともに低下していることが示唆された。症例数が少なく、経時的変化、治療介入時期などは今後の検討課題である。