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[P13-05] 心筋血流シンチグラムによる右室機能・容積評価はどこまで可能か?
Keywords:心臓核医学、右室機能、心臓MRI
小児循環器領域における右心室の容積・機能評価においては様々なmodalityが提唱されているが、それぞれに一長一短あり全ての患者を評価できうるmodalityは存在しない。中でも心臓核医学検査は元々が正常構造の左心室を前提にしていたため、右心機能解析には不向きであったが、近年画像処理の進歩などで解析に耐えうる状況になりつつある。 今回我々は当センターで高い収縮期圧を持つ右心室の心機能解析・虚血評価を目的に施行した心筋血流シンチグラム画像でのRVEDV・RVEFを他のmodality(アンギオ、MRI)と比較した。 対象は2008年~2016年の間に高い右室収縮期圧を持つ患者で心筋血流シンチグラムを施行した128症例。対象を体心室右室(SysRV)、高圧右室(HPRV),単心室右室 (SRV)の3群に分けて検討した。 心臓核医学検査は99mTc-tetrofosminを投与して得られた画像を右室の自動トレース機能を持つQGSで解析し、アンギオはシネ画像をGraham法で補正したものを使用した。 RVEDVはSysRV群ではMRIと相関(p<0.01)、SRV群ではangio(n=35)・MRI(n=5)とも相関、HPRV群ではアンギオ、MRIともp<0.01(n=15)といずれも良い相関を示したが、実際のvolumeの絶対値は他のmodalityより0.5-0.7倍程度小さく算出された。 RVEFについてはSRV群ではアンギオ、MRIのいずれとも相関(n=35)が見られたが、SysRV群ではアンギオ、MRIとも相関は認めず。HPRV群ではMRIとの相関(n=21)を認めた。 上記結果から、QGSでのRV volumeは絶対値が小さく算出されるがかなりの症例で評価可能、RVEFはSRV群・HPRV群では評価可能だが、SysRVの評価にはまだ工夫が必要であろうと考えられた。