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[P31-01] 当院における新生児先天性心疾患術後の抜管不成功例に対する検討
Keywords:新生児、抜管、集中治療
【背景】先天性心疾患術後の抜管不成功例に関する報告は散見される。染色体異常や左心低形成症候群、長期挿管などが要因としてあげられている。【目的】当院における新生児先天性心疾患術後の抜管不成功例について検討する。【対象・方法】2009年1月から2015年12月までに当院小児集中治療室(PICU)に入室した新生児心臓術後症例165例を抜管不成功群(NE群)と抜管成功群(E群)にわけ、診療録から後方視的に、抜管後2日以内の再挿管の有無、人工呼吸期間、入室時体重、疾患、手術手技等を抽出した。【結果】再挿管は4例(2.4%)で、気道の問題が2例、循環の問題が2例であった。また、予め高度の気管軟化症の存在が指摘されており、抜管せずに気管切開を施行した症例が1例、抜管困難と判断され挿管のまま転院した症例が1例入室していた。これらを含めると6例(3.6%)がNE群であった。心疾患および手術手技に共通の因子は認めなかったが、2例(対象全体に占める染色体異常症例12例)が染色体異常を有した。PICU入室時体重はE群が中央値2835gなのに対し、NE群は中央値2589gと小さい傾向にあった。両群の日齢(E群中央値10/NE群中央値11)、人工呼吸期間(E群中央値6/NE群中央値5)に差は認めなかった。多くの症例で抜管後に非侵襲的陽圧人工呼吸器(NPPV)を装着していた。【結語】当院での新生児先天性心疾患術後の抜管不成功の予測因子になりうるのは、入室時の体重の小ささのみであった。染色体異常も要因の一つになる可能性はあったが、特定の心疾患が危険因子なる可能性は認めなかった。今後、更なる症例集積が必要と考えた。