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[P47-04] 先天性心疾患患者の運動許容条件についてー医療と教育現場の連携による運動許容条件の構築に関する研究―
Keywords:運動支援ネットワーク、学校体育、CPX
(目的)先天性心疾患患者が運動・スポーツに参加することをどのように理解し行動しているのか、本人とその家族及び学校教師の考えを把握するためアンケート調査を行い、今後の“運動支援ネットワーク”の構築を目標に実施。(対象と方法) 学校、生徒(小学生)、生徒(中・高校生)、家族に分けて4種類のアンケートを作成し、県下の小・中・高校の各学校にアンケートを送付して無記名方式で回答。(結果) 患者不在校(NP群)151名と在籍校(P群)284名の結果を比較。運動可能領域をどこまで許可してよいか正直いつも分からないという回答は両群ともに低率であったが、運動参加決定に対して親や医師がもっと関わるべきとした回答は高率で、教師の苦悩状況が推察されました。 子供が手術をしていない家族(NO群)26名と手術をした家族(O群)117名との結果を比較。運動参加決定に対しては学校が関わるべきとした回答よりも、医師が関わるべきとした回答(NO:26.9% vs O:47.9%, p<0.05)の方がO群で有意に高く、術後の子供がいる家族は医師と相談出来る状況を強く希望していることが伺える結果であった。 手術をしていない子供(NO群)14名と手術をした子供(O群)47名との結果を比較。運動を止められたことがある(NO:7.1% vs O:40.4%)、運動制限がある(NO:0% vs O:34%)などで有意差が認められ、術後の生徒の方に運動制限が加えられる傾向がありました。更に、その理由については「理由が分からない」という項目で術後の生徒の方が明らかに高く、説明が不十分であることが示唆されました。(考察) 今回の研究結果から、1)日本循環器学会のガイドラインは周知度が低いため普及活動が必要。2)心肺運動負荷試験などの客観的指標の検査を行うことが必要。3)個別の特徴を捉えたサポートができるように、教師、医師、看護師合同の症例検討会のようなものを開設し、学校と病院とのネットワーク構築が必要、と考えています。