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[P61-05] 長期シクロスポリン持続静注を要する川崎病を合併したPFAPA症候群の男児例
キーワード:Kawasaki disease、PFAPA、不全型
【背景】PFAPA症候群の乳幼児に川崎病が合併する報告は少ない.【目的】今回我々はPFAPA症候群が合併した川崎病の男児例を経験したので報告する.【症例】症例は1歳0ヶ月の男児で,発熱と哺乳量の低下を主訴に来院した.既往歴では9ヵ月時から7回の反復性の発熱を認め入退院していた.第5,7病日に川崎病の主要症状4/6で免疫グロブリン2g/kgとアスピリンで治療開始した.Day9の心エコー図検査に#6 2.3mm(zスコア 2.2)と軽度の拡張病変があり、シクロスポリンを持続静注(3mg/kg/day)し、血中濃度をモニタリングした.その後解熱し炎症反応も改善したが、数回CRP増加(3~9mg/ml)と多形紅斑の再燃を認めたため、約3ヶ月間シクロスポリンによる治療を要した.退院後も発熱を反復したが、経過観察中に解熱をし、冠動脈瘤形成も認めなかった.【考察・結論】PFAPA症候群に不全型川崎病が合併すると,診断が困難となり川崎病としての治療開始が遅れ,結果的に不全型川崎病に伴う冠動脈瘤形成のリスクが高くなると考えらえた.