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[P64-05] 当院におけるinfliximab投与症例7例の検討
キーワード:川崎病、infliximab、冠動脈瘤
【背景】 治療抵抗性の川崎病症例に対するinfliximab(IFX)投与は有効性が報告されているが、症例の蓄積が不十分である。【目的】 当院においてIFXを投与した川崎病症例7例の検討。【方法/結果】 2013年9月から2016年1月まで当院においてγ-globulin療法(IVIG)に抵抗性でIFXを投与した川崎病7例(再発例を含む延べ8例)を後方視的に検討した。患者背景は年齢 1-5(中央値2) 歳、体重 10.2-18.4 (中央値 12.4) kg、診断病日 3-5 (中央値4)、主要症状 5-6 (中央値 6)、初回IVIG 3-5 (中央値4)病日、IFX投与病日 6-20 (中央値9)、小林スコア 4-10 (中央値7)、退院病日 14-59 (中央値 20)であった。First lineの治療はIVIGが4例(再発例含む)、IVIG + prednisoloneが4例であった。Second lineの治療はIVIGが3例、IVIG + prednisoloneが2例、IFXが3例。IFX使用例のうち2例は微熱が続きIVIG投与の至適時期が過ぎていたため、1例はご両親の希望で選択された。IFXは5 mg/kgを2時間で投与した。IFX投与後6例が24時間以内に解熱したが、2例はその後血漿交換まで施行し解熱した。この2例はIFX投与後もCRPが8mg/dl以上と高値であった。IFXによる重大な副作用は認めなかった。【結語】 IFX投与は治療抵抗性の川崎病症例において安全かつ有効であった。しかしIFX療法に対する治療抵抗例も少なからず存在する。症例を重ね治療抵抗例の臨床特性を明らかにする必要がある。