第52回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

ポスターセッション

その他1

ポスターセッション(P68)
その他1

2016年7月6日(水) 18:00 〜 19:00 ポスター会場 (天空 ノース)

座長:
横澤 正人(北海道立子ども総合医療・療育センター 循環器病センター)

P68-01~P68-07

18:00 〜 19:00

[P68-07] Endo-PAT2000を用いた血管内皮機能評価~小児肥満症患者と健常小児の比較検討~

小田中 豊, 片山 博視, 尾崎 智康, 岸 勘太, 玉井 浩 (大阪医科大学 小児科学教室)

キーワード:生活習慣病、肥満、血管内皮機能

【背景】小児肥満において血管内皮機能が低下することはよく知られている。血管内皮機能評価法としてFMDはgolden standardであるが、再現性や簡便性において小児では不向きな点もある。このような状況下において再現性や簡便性にすぐれた指尖脈波をもちいてFMD同様の原理で血管内皮機能を評価する方法が開発された。【目的】Endo-PAT2000を用い、肥満児のRHI(Reactive Hyperemia index)を評価すること。【対象と方法】:小児肥満17例(年齢11歳±2.4歳、男児14例、女児3例)と健常例112例(年齢12~15歳、中央値14歳、男児57例、女児55例)。なお、健常小児のRHIは岡山県の生活習慣病健診において同意の得られた児から解析した。検査前は安静、朝食前に適温・暗室下にて15分間両指尖にプローベを装着し評価した。また、肥満児のTC、TG、HDL-C、血糖、尿酸とRHIの相関を評価した。【結果】<1>RHIは肥満小児で1.37±0.39で健常児1.71±0.45に対し有意に低下していた。<2>RHIと各種パラメータ(TC、TG、HDL-C、血糖、尿酸、血圧)との間には有意な相関関係は見られなかった。【考案】FMDに比べRHIは簡便で有用な血管内皮機能の評価法であると考えられる。しかし、今回は症例数が極めて少ないこともあり、FMDで見られるような代謝異常との関連性は見出すことができなかった。