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[P72-01] 当院におけるPA/IVSの治療方針
Keywords:PA/IVS、右室縫縮、手術成績
{はじめに}PA/IVSは右室形態や右室機能によりBVRまたはUVRを目指すかで症例毎にその治療方針が異なる。当院では無理なBVRは行わずUVRでも心機能が低いとされるPA/IVSに対し、症例によっては右室縫縮術を加える事でより良いUVRを目指し治療してきたので報告する。{対象と方法}対象は2002年2月より2015年10月までに当科で手術介入したPA/IVSの21例(男児:11例、女児:10例)。術前三尖弁輪径(%N)、三尖弁逆流(none:0,trivial:1,mild:2,moderate:3,severe:4)、右室形態と術後CVP,LVEF,LVEDP,LVFS,NYHA,BNPから治療方針の妥当性について後方視的に検討する。{結果}初回手術はSP Shunthが20例、Brock+SP shuntが1例で、手術死亡なく全例自宅退院となった。3例をBDG前評価目的の入院中に感染や採血に伴う侵襲で失っている。BDGに到達した18例中3例でTCPC待機中、15例でTCPC(EC)を施行した。最終手術からのフォロー期間は45±44ヶ月であった。術前三尖弁輪径は61±47%N(TV70%N以上の症例は6例、その内TR moderate以上の合併は4例、RV tripartileは4例、sinusoidal communicationは3例)、TR grade 1.2±1.3、tripartileを持つ右室は7例、sinusoidal communicationの合併は14例、右室縫縮術を追加した症例は4例であった。術後1年以上経過してからの心臓カテーテル検査ではCVP 11±2mmHg、LVEF 62±12%、LVEDP 6±2mmHg、FS 39±9%、BNP 38±34 pg/ml、NYHA 1.1±0.2であった。{考察・結語}PA/IVSに対するBVRとUVRの長期予後、遠隔期運動耐容能は文献上多数比較されているがその方針はcontroversialである。当科では無理なBVRは行わず積極的にUVRを選択しているがFontan到達率、Fontan後のQOLともに良好であり治療方針は妥当であったと考えられる。文献的考察を加え報告する。