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[P74-02] 当院におけるPA VSD MAPCAの予後と治療経過
キーワード:MAPCA、PA、VSD
【目的】当院におけるPA VSD MAPCAの予後と治療成績の報告【方法】1986年から2015年度に当院でPA VSD MAPCAと診断された40人を対象(PA VSD MAPCA 38人, l-TGA PA VSD MAPCA 2人)とし、診療録を用いて後方視的に検討。【成績】基礎疾患は40人中22人(22q11.2deletion 19人、inv dup(8p) 1人、16 q21-q22.1 deletion 1人、Noonan症候群1人)に認められた。Rastelli手術到達例は全体の65%(26/40)、到達年齢の中央値は16.5ヶ月(5-113ヶ月)であった。術後のRVp/LVpは0.68±0.21まで低下を認め、5年生存率は98%、10年生存率は93%であった。Rastelli到達群を手術時期18か月未満(S群)と18か月以上(L群)に分けて比較すると(S群14人、L群12人)、術後1年でのRpはS群4.3±1.1、L群4.9±1.3(p=0.81)で有意差を認めなかった。LVEFはS群66.6±2.0%、L群57.8±4.1%(p=0.14)とL群でやや低い傾向が認められた。LVEDV {S群145.0±6.9 %ofN / L群147.9±9.7%ofN(p=0.81)}、RVEDV {S群151.8±8.6 %ofN / L群148.9±22.2%ofN (p=0.90)}、RVEF {S群53.6±2.8% / L群46.9±5.2%(p=0.26)}、PAI {S群332±156 / L群267±85 (p=0.25)}、RVp/LVp {S群0.73±0.22 / L群0.63±0.20 (p=0.28)}、で、明らかな有意差は認められなかった。【結論】PA VSD MAPCAの生存率はRastelli手術の有無にかかわらず比較的良好である。Rastelli手術時期にRpは依存しないが、左心機能には影響を及ぼす可能性が示唆された。また、Rastelli手術を施行することでRVp/LVpは0.68±0.21まで低下することが期待できる。