第52回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

ポスターセッション

PAbanding、その他

ポスターセッション-外科治療06(P75)
PAbanding、その他

2016年7月8日(金) 13:50 〜 14:40 ポスター会場 (天空 ノース)

座長:
長嶋 光樹(東京女子医科大学)

P75-01~P75-04

13:50 〜 14:40

[P75-01] 新生児複雑心奇形に対してbilateral PA bandingを先行したmodified 2 stage repairの治療成績

櫻井 寛久1, 櫻井 一1, 野中 利通1, 小坂井 基史1, 大沢 拓哉1, 大橋 直樹2, 西川 浩2, 福見 大地2, 吉田 修一郎2, 鈴木 一考2, 大森 大輔2 (1.中京病院こどもハートセンター 心臓血管外科, 2.中京病院こどもハートセンター 小児循環器科)

キーワード:新生児、複雑心奇形、両側肺動脈絞扼術

【はじめに】
新生児複雑心奇形に対し早期の一期的根治が行われるようになってきたが両側肺動脈絞扼術(bil-PAB)を先行した上での根治手術も散見される。当院で二心室修復を目指しbil-PABを先行した症例(modified 2 stage repair)について検討を行った。
【方法】
2003年から2015年までの二心室疾患群対してbil-PABを行った16例を対象とした。
【成績】
Bil-PAB時年齢は7±5日、体重2.4±0.6kg 診断はCoA, VSD 7例、CoA, DORV 1例、CoA, VSD, LVOTO 1例、IAA, VSD 1例、IAA, DORV 1例IAA, VSD, LVOTO 1例、Truncus 3例、Truncus, IAA 1例であった。Bil-PAB後、1例が気道出血で死亡、1例が呼吸不全で死亡。14例が二期手術到達、二期手術の内訳はArch repair, VSD閉鎖 7例、Arch repair, AS解除、VSD閉鎖1例、Arch repair, Truncus根治術 1例、Truncus根治術 3例、Yasui手術1 例、Van Praagh手術1例であった。二期手術時の体重3.4±0.8kg、年齢 51±21日であった。待機中の合併症として気管狭窄1例、左室肥大1例認めた。二期的手術後の早期死亡例はなく、Van Praagh手術を行った1例はさらに、根治術施行後死亡、その他13例は術後生存退院している。2例遠隔死亡を認め、Arch repair, Truncus根治術を行った症例、Yasui手術例をそれぞれ突然死で失った。
【結語】
Bil-PABを先行するmodified 2 stage法により16例中14例が根治手術に到達、13例生存退院し満足のいく結果であった。体重増加も良好で二心室修復を目指す低体重児に有効な方法であると考えられた。