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[YB06-06] 小児及び若年者に対する経静脈的ペーシングデバイス植込み術
キーワード:ペースメーカ、小児、心内膜リード
【背景】近年、世界的に小児や若年者に対する経静脈ペーシングデバイス植込み(CEIDs)は増加傾向にあるが、本邦では静脈閉塞や断線への危惧から植込時期を遅らせる傾向があり、まとまった報告は未だ少ない。【目的と方法】対象は、16歳以下でCEIDs植込みを施行した28例(植込み時年齢13±2歳)。ペースメーカ植込み(PM)23例、植え込み型除細動器(ICD)5例、15例は複雑心奇形の術後で、修正大血管症に対するダブルスイッチ術後6例を含む。対象に関して、適応、合併症など植込後状況について後方視的に検討した。【結果】ペースメーカ植込適応は、房室ブロック19例、洞不全症候群3例。心外膜リード不全や感染により心内膜リードへの変更例が5例含まれた。リード総数は45本で、ペーシング設定は、VVI 13例、DDD 15例(内2例はVVIからDDDへのアップグレード)。ICD予定された植込み術は急性期全例で可能であった。平均8±7年のフォローアップ期間中、急性期合併症としてリード移動を1例に認めたが、感染、リード断線、上大静脈症候群などの重篤な合併症は認めていない。全例、植込み後のペーシング閾値やリード抵抗は安定していて、成長に伴いリードのたわみが伸展する傾向にあるが明らかなリードトラブルは現時点では認めていない。14例には遠隔モニタリングも導入し合併所の早期発見に努めている。【結果】小児及び若年者においても経静脈CEIDs植込みは可能で、合併症やリードトラブルなどは許容範囲でよい結果を得ているが、今後も長期的な視点でのフォローが必要と示唆される。