8:50 AM - 9:30 AM
[YB08-03] 乳児拡張型心筋症患者におけるLVAD装着後の体重増加不良因子の検討
Keywords:EXCOR、心不全、発育
【背景】我が国においてもBerlin Heart社のEXCORを乳幼児重症心不全患者の補助人工心臓として使用することが可能となった。しかしドナー不足の現状では装着期間の長期化が予想され、発育を含めた装着後の全身管理が重要となる。
【目的】LVAD(EXCOR)装着に至った乳児拡張型心筋症(DCM)患者において、装着後の体重増加を指標に心不全の改善について検討する。
【方法】LVAD装着に至った乳児DCM患者7例のうち、3か月以上装着している6例を対象に、臨床経過を後方視的に検討した。LVAD装着後、フォロー期間中に体重が-1SD以上まで改善した体重増加良好群と、それ以外の体重増加不良群の2群に分け比較検討を行った。
【結果】6例の患者背景は、男児1例と女児5例、診断時年齢は4日~7カ月(中央値生後1カ月)、診断からLVAD装着までの期間は3~6カ月(中央値4カ月)であった。3例は渡航心移植を受け、3例は当院にて移植待機中である。体重増加良好群は2例、体重増加不良群は4例であった。BNP値は良好群で平均23.9pg/mL(9.9, 37.8pg/mL)、不良群で平均335.1pg/mL(116.0~760.3pg/mL)と、良好群で低い傾向にあった。RVEDPは良好群で平均5.5mmHg、不良群で平均13.5mmHgと、良好群で低い傾向にあった。またCVPも良好群で平均4mmHg、不良群で平均13mmHgと、良好群で低い傾向にあった。
【結語】LVAD装着後に心不全症状が改善し良好な体重増加が得られる一群がある一方、体重増加不良が遷延する一群が存在する。これらの症例では装着後もBNPが高く、RVEDPやCVPも高い傾向が認められたことから、LVAD装着後に右心不全が顕在化している可能性が考えられ、LVAD装着下の長期管理には右室機能の評価と管理が重要である。
【目的】LVAD(EXCOR)装着に至った乳児拡張型心筋症(DCM)患者において、装着後の体重増加を指標に心不全の改善について検討する。
【方法】LVAD装着に至った乳児DCM患者7例のうち、3か月以上装着している6例を対象に、臨床経過を後方視的に検討した。LVAD装着後、フォロー期間中に体重が-1SD以上まで改善した体重増加良好群と、それ以外の体重増加不良群の2群に分け比較検討を行った。
【結果】6例の患者背景は、男児1例と女児5例、診断時年齢は4日~7カ月(中央値生後1カ月)、診断からLVAD装着までの期間は3~6カ月(中央値4カ月)であった。3例は渡航心移植を受け、3例は当院にて移植待機中である。体重増加良好群は2例、体重増加不良群は4例であった。BNP値は良好群で平均23.9pg/mL(9.9, 37.8pg/mL)、不良群で平均335.1pg/mL(116.0~760.3pg/mL)と、良好群で低い傾向にあった。RVEDPは良好群で平均5.5mmHg、不良群で平均13.5mmHgと、良好群で低い傾向にあった。またCVPも良好群で平均4mmHg、不良群で平均13mmHgと、良好群で低い傾向にあった。
【結語】LVAD装着後に心不全症状が改善し良好な体重増加が得られる一群がある一方、体重増加不良が遷延する一群が存在する。これらの症例では装着後もBNPが高く、RVEDPやCVPも高い傾向が認められたことから、LVAD装着後に右心不全が顕在化している可能性が考えられ、LVAD装着下の長期管理には右室機能の評価と管理が重要である。