E-Oral Presentation　1 (I-EOP01)

[I-EOP01-06] 術中経心膜3D心エコー法を用いた先天性心疾患に対する外科治療

^○岡村 達¹, 上松 耕太¹, 瀧口 洋司¹, 瀧聞 浄宏², 武井 黄太², 内海 雅史², 中村 太地², 川村 順平², 浮網 聖実², 安河内 聰², 原田 順和¹ (1.長野県立こども病院 心臓血管外科, 2.長野県立こども病院 小児循環器科)

Keywords:心エコー, 外科治療, 協力

【目的】近年、胎児診断、周術期管理の改善、術前診断技術の進歩などにより先天性心疾患に対する外科治療成績は向上している。当院では、先天性心疾患に対する手術時、積極的に経心膜3D心エコー法を行うことにより手術法の選択を施行している。今回、同法を行った最近の症例について検討した。【方法】2015年4月から2017年1月に術中経心膜心エコー法を用い手術を行った15例を対象とした。男女比；5：10、年齢：6.1±6.4歳（0-21歳）、体重19.4±16.1kg（2.4-49.kg）再手術8例を含む弁形成術（MVP: 5例、CAVVP: 4例、TVP: 4例）を13例、その他手術2例。術中に2D及び3D心エコーを構築して、体外循環前に循環器小児科医と協議し術式を選択。【結果】MVP 5例：3例にedge to edge法、2例に人工弁輪、人工腱索及び弁切除を用いた形成術、CAVVP 4例：edge to edge法及び弁輪形成術、TVP 4例：人工弁輪及びedge to edge法2例、edge to edge法のみ2例に施行。術前moderate-severeだった逆流は、mild以下にコントロール可能でした。その他手術2例：アーケード三尖弁と術中に診断された三尖弁閉鎖不全に対する弁切除術1例、高度Truncal valve regurgitationを伴った総動脈幹症に対する弁尖切除（Truncal valveは4尖であったがエコー上、ラフェとの鑑別不可能であった。）を伴った三弁化手術を行った。【結論】術中心膜エコー法は的確な弁形成手術を行うためには有効であると考えられた。しかし、細かく奥行きのある病変に対しては、術中所見と異なることもありさらなる診断技術の改善が求められる。