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[I-EOP02-04] メタ解析によるPAPVCの診断について
キーワード:PAPVC, MDCT, Diagnosis
【はじめに】PAPVCの発症頻度は解剖学的検討では0.4-0.7%と報告されている。近年、MDCTやMRIなどの画像診断技術が向上しPAPVCの診断率も向上しているがこれらのModalityがscreeningとして有用かどうか不明である。【目的】PAPVCの頻度について様々なDatabaseを用いメタ解析を用い推定する。【対象、方法】統計分析の対象として、浜松医科大学小児科、および関連病院における心カテデータ症例、静岡県立こども病院循環器科心カテデータ症例、平成19~24年静岡県学校心臓病検診例, その他Pub Med、EMBASE、Cochrane library、Scopus、Google Scholarの電子Databaseを検索しPAPVCの頻度に関する4研究を特定した。これら対象と解剖学的検討による頻度5/801(0.6%)とについて比率と比較のメタ解析を行った。統計解析は統計ソフトRを用いP値0.05以下を有意差ありとした。【結果】対象計55,655例中PAPVC 163例を抽出した。今回検討したPAPVCの頻度は解剖学的頻度と比較しOdds ratio (OR)=1.37 (95%CI: 0.93-2.03)と高かったが有意差を認めなかった。しかし不均一の指標であるHeterogeneity: Isquared=81.2%, P<0.0001とDatabase別による差を認めた。この不均一差の原因として対象年齢における検討では有意な差を認めなかったが、Modality別による検討では心カテ診断による頻度OR=2.06 (95%CI: 1.13-3.76)、MDCTによる診断による頻度OR=0.24 (95%CI: 0.10-0.55)とMDCTによる診断頻度は有意に低く(P<0.0001) と明らかなModalityによる頻度の差を認めた。【まとめ】PAPVCの頻度は従来報告されている解剖学的頻度より高いがMDCTによるscreeningはまだ十分でない可能性がある。