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[I-EOP04-04] 小児先天性心疾患開心術後の鼻カニューラによるNO投与とPDE5阻害薬との併用療法
Keywords:NO吸入, PDE5阻害剤, 肺高血圧
(目的)NO吸入療法は、重篤は肺血管循環障害の改善に有効である。気管内チューブ抜去後は投与中止となり、リバウンドの肺高血圧が問題となる。我々は約3年前から抜管後は鼻カニューラを用いてNO吸入を行い、必要な症例には、PDE5阻害薬を投与後NOの離脱を行う方法を行っており、今回その結果に関して検討を行った。(対象と方法)NO吸入は重篤な肺血管循環障害が考慮された患者に使用し、抜管後もNO吸入中断が難しかった10症例に鼻カニューラでNO吸入を継続した。鼻カニューラによるNO投与の離脱前にPDE5阻害剤を併用した。年齢は1か月から2.5歳で、体重は2.5kgから12.7kgであった。手術手技は、Glenn手術が4例、TCPCが3例、VSD閉鎖が3例であった。(結果)手術死亡、病院死亡はなかった。すべての症例はNO離脱後のリバウンドは認めなかった。抜管後の鼻カニューラによるNO吸入の時間は2日から26日であった。NO吸入の濃度は、1から10ppmであった。使用したPDE5阻害薬は、シルデナフィルが4例で、タダラフィルが6例であった。投与量はシルデナフィルが0.5mg-1.5mg/kgで、タダラフィルが1mg/kgであった。(結語)鼻カニューラによるNO吸入療法は有効であり、PDE5阻害薬を併用することによってNO離脱時のリバウンドを防ぐことが可能であった。