8:40 AM - 9:30 AM
[I-OR01-02] 指尖脈波で評価した評価したFontan術後患者の血管機能と関連因子
Keywords:Fontan, 血管内皮機能, Arterial stiffness
【背景】Fontan術後患者における血管機能異常が報告されているが,その関連因子に関する報告は乏しい。【方法】2015年2月から2017年1月に入院検査を行ったFontan術後患者61人 (年齢中央値21歳;15-44歳、男性67%)とコントロール12人 (年齢中央値32歳、19-38歳、男性58%) を対象とし、指尖脈波で評価した血管機能検査 (血管内皮機能;reactive hepermia index [RHI]、血管壁硬度; augumentation index [AI75]、baseline pulse ampulitude [BPA]) を測定し比較した。さらにFontan術後患者において血管機能と背景因子 (年齢、性別、BMI、内服薬、手術回数、Fontan術後年数)、代謝指標 (T-chol、LnTG、HDL-C、HbA1c、空腹時血糖、HOMRA-R)、血行動態指標 (収縮期血圧、脈圧、心拍数、CVP、PCW、EDP、SaO2、CI、Rp、Rs、LnBNP)、運動耐容能 (%Peak VO2、%AT VO2)との関連を検討した。【結果】コントロール群に比しFontan術後患者は、LnRHI低値 (0.52±0.26 vs 0.79±0.30; p<0.01)、AI75高値 (1.5±10.8 vs -5.7±12.1; p<0.05) を示し、LnBPAは差を認めなかった (6.2±0.7 vs 6.2±0.7; p=NS)。Fontan術後患者でLnRHIは脈圧 (r=0.43, p<0.001)、Fontan術後年数 (r=-0.26,p<0.05), AI75は年齢 (r=0.34, p<0.01)、CVP (r=0.33, p<0.05)、%peak VO2 (-0.32, p<0.05)、LnBPAは収縮期血圧 (r=0.34, p<0.01), 心拍数 (r=-0.27, p<0.05), %AT VO2 (r=-0.28, p<0.05) と関連した。【結語】指尖脈波で評価したFontan術後の血管機能は循環動態指標、加齢、運動耐容能と関連したが、代謝指標との関連は認められなかった。