08:40 〜 09:40
[I-OR05-01] Afterload stressに対する左右心筋のremodelingの違い
キーワード:ラット, remodeling, TAC
【目的】慢性左心不全に対する薬剤効果の指標としてreverse remodelingは予後予期因子として有用であることが報告されている。大動脈弓de-bandingモデルラットと肺動脈de-bandingモデルラットを用いて左右心室のreverse remodelingの差異を明らかにする。【方法】4-5週齢のSDラットに対して大動脈弓(TAC)もしくは肺動脈絞扼術(PAB)を人工呼吸下で施行した。それぞれ術後2週または4週後に心エコーを施行し絞扼部で80mmHg以上の圧較差を呈したものを成功例として絞扼術を解除した。さらに絞扼術解除2週間後、絞扼部の圧較差が40mmHg未満のものを成功例として検討を行った。【結果】左室(TAC)or右室(PAB)重量;左室(TAC)or右室(PAB)線維化率;TAC2w群1036±54mg;2.2%;98ml/min、TAC4週群1271±81mg;1.9%;92ml/min、2wPAde-banding群281±32mg;8.2%;77ml/min、PAB4w群398±31mg; 11.9%; 55ml/minであった。Procollagen3, CTGFはTAC2w, 4wに比べてPAB2w, PAB4w両群で有意な上昇(P<0.01)を認めた。右室線維化率はTAC2w,4wと比較してPAB2w, 4w群で有意に高値であった(P<0.01)。TACでは左室拡張末期面積は2w,4wともに変化は認めなかった。右室拡張末期面積はPAB2wにおいて有意に縮小した(P<0.01)がPAB4wでは変化は認めなかった。【結論】圧負荷による肥大・線維化は右心室に比べて左心室では軽度であり強い耐性を認めた。右心室は圧負荷の期間が長いと線維化が進行しreverse remodelingが生じにくいと考えられた。