The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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Free Paper Oral

外科治療

Free Paper Oral 16 (I-OR16)

Fri. Jul 7, 2017 1:05 PM - 1:55 PM ROOM 6 (Exhibition and Event Hall Room 6)

Chair:Akio Ikai(The Cardiovascular Center, Mt. Fuji Shizuoka Children's Hospital)

1:05 PM - 1:55 PM

[I-OR16-05] 小児cardiac Behcet diseaseによるLV-Ao. discontinuityに対するmodified Konno-Bentall手術

岡田 典隆, 村山 弘臣, 杉浦 純也 (あいち小児保健医療総合センター 心臓血管外科)

Keywords:Behcet, konno, Bentall

【背景】小児期に発症するcardiac Behcet diseaseは非常に稀であり,中でも最重症型であるLV-Ao. discontinuityの病態まで進行したcaseは報告に乏しい.今回,いかに左室流出路-大動脈基部を外科的再建したかを中心に,その手技を動画で供覧したい.【症例】12歳男児.経過からIEを疑われ,前医で抗生剤治療が開始されたが,血培はいずれも陰性であった.CTでAo rootに血流の定かでない腔を認め,Ao root abscessと診断された.コントロール不良な重度のARを呈し,救命目的に当院で緊急手術となった.【手術】大動脈基部は膨瘤,拡大し,外膜は浮腫状に発赤し,外膜,中膜の著しい肥厚が際だっていた.R-valsalvaが大きく欠損し,右室流出路壁との間で仮性瘤になっていた.NCC弁輪部はruptureし,弁尖がfloatingしていた.左室流出路方向に仮性瘤が進展し,穿破したと推察した.組織破壊は著しく僧帽弁前尖弁輪から左房天井まで伸展していた.病変組織を完全除去し,結果として,LCC弁輪の一部とR-N commissure部付近のみを残し,左室流出路心筋の一部を含む大動脈基部の大部分を切除することとなった.僧帽弁輪-左房天井はグルタルアルデヒド処理自己心膜で補填し,次のBentall graftの固定糸をこれに運針した.NCC,RCC部はkonno手術に類似して自己心膜で補強しながら心室中隔心筋から運針し左室内膜に刺出した.これらをJ-graft24mmに運針しBentall graftをanchorした.graft断端には縦切開を入れ,これに遺残したLCC弁輪から連続する左冠動脈開口部を含む大動脈壁を連続縫合した.SJM 24 Regentをgraft内に逢着し,右冠動脈ボタンを逢着し左室流出路-大動脈基部を再建した.【結語】敢えて命名するとmodified Konno-Bentallとも言うべき術式となった.後日,病理検査でNoninfectious aortitis and endocarditisと判明.精査の結果cardiac Behcet diseaseと診断され ステロイドと免疫抑制療法が開始された.