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[I-OR25-01] 川崎病における初回ガンマグロブリン反応性と血清ビタミンD濃度の検討
Keywords:川崎病, ビタミンD, 初回IVIG反応性
【背景】 川崎病 (KD) は本邦において, 遺伝子学的検討は行われているが, 環境因子についての報告はあまりない. ビタミンDは, 皮膚で合成されるが, 食品からも摂取可能である. 主な生理機能は, 腸管からのカルシウムの吸収と骨へのカルシウムの取り込みであるが, 近年免疫抑制作用を有することが報告されている. 今回, 当院に入院したKD児における血清ビタミンD濃度と治療反応性について検討した. 【方法】 後方視的症例対象研究, 2011年1月から2016年3月まで当院入院したKD100例に対してガンマグロブリン療法 (IVIG) 初回奏功群と不応群における臨床症状, 血液検査結果, 血清25 (OH) D濃度を比較検討した. 【結果】 初回奏功群71例, 不応群29例であった. 単変量解析では, 不応群は奏功群に比し, 男児が多く, 群馬スコア, 大阪スコアおよび好中球分画 (%) は有意に高値で, 血清25 (OH) D濃度, Na濃度およびリンパ球分画 (%) は有意に低値であった. 多変量解析では, 男児, 好中球分画 (%) , 血清25 (OH) D濃度が不応群に関連した因子となった. 【結論】 川崎病患児において血清ビタミンD濃度は, 初回IVIG反応性へ関与している可能性がある.